TURN57 頭を撃つその一
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TURN57 頭を撃つ
太平洋軍はゲイツランドに向かう。その時に。
クリスが東郷と日本にモニターからこう話したのである。
「ゲイツランドに駐留する艦隊は大した規模でも質でもないわ」
「ああ、そうらしいな」
「主力はUSJに展開していますね」
「ええ。ただ司令官のキャヌホークは結構やり手なのよ」
彼は優秀な指揮官だというのだ。
「元々諜報部にいて中帝国の軍事顧問もしていたしね」
「それだけの人材か」
「それだけにですか」
「ええ、結構頭が回るのよ」
こう東郷と日本に話す。
「だから今回はね」
「どういったやり方で俺達に仕掛けてくるんだ」
「防衛ラインを敷いてくるわね」
それでしてくるというのだ。
「それもコントロールできる」
「マジノ線か」
「あれよりずっと強力よ」
「あのマジノ線よりもか」
「ガメリカの国力と技術力はオフランスを遥かに凌駕しているからね」
だからだというのだ。
「あんなものじゃないわ」
「マジノ線は難攻不落と言われていました」
それを言うのはエルミーだった。
「だからこそ総統閣下は潜水艦を開発されました」
「貴女の使うそれね」
「はい、今では日本軍でも使われていますが」
平賀がエルミーが持って来たユービートを調べて開発したのだ。日本軍ではそれを量産化して使っているのだ。
「その潜水艦を投入して」
「攻略できた代物ね」
「潜水艦だからこそ攻略できました」
エルミーはこのことを強く言う。
「通常艦隊ではとても」
「あのドクツの艦艇でも」
「はい、無理でした」
まさにレーティアの天才と言うべき開発があってこそだったというのだ。
「とても。ですから」
「ゲイツランドの防衛ラインもというのね」
「私に行かせて下さい」
慎ましやかな態度だったが確かに前に出ていた。
「司令、日本さん、ここは私が」
「いや、待ってくれ」
東郷は前に出たエルミーを止めた。
「焦っても仕方がない」
「といいますと」
「クリス、その防衛ラインの指揮系統はどうなっている」
「それね」
「そうだ。それはどうなっているんだ?」
「防衛要塞にソーラレイよ」
「ソーラレイ、あれか」
「そう、防衛要塞と一緒に組み立てているのよ」
防衛ラインをだというのだ。
「防衛要塞の攻撃力はそれ程でもないけれど」
「問題はソーラレイか」
「それが幾つもあってね」
数も多いと東郷に話していく。
「尋常な攻撃力ではないわよ」
「元々は要塞攻略用の兵器だからな」
東郷もソーラレイのことはよく知っている。それこそ艦隊の一つや二つはその攻撃で奇麗に吹き飛ぶ程である。
「バリア戦艦でもな」
「意味がないわよ」
「わかっている。それ
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