強さ
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「……なんというか……無謀だな」
「なにが無謀だ!」
おバカキャラって絶対いるんだよな。朱雀とかクラインとか……
面白いんだがシリアスじゃなかったか?
「俺の名前は……ッ!?」
鳴り響いた銃声と共に目の前で名乗りをあげようとしていた男が消滅した
あー……
「容赦ないな、シノン」
隠れていた場所から出てきたシノンに向けて苦笑い。おい……頭に葉っぱが乗ってるぞ
「戦いの場で自己紹介なんてバカじゃない。……それより早くここを離れないと。ヘカート?の銃声を聞いて漁夫の利狙いのプレイヤーが集まってくるわ」
戦いのときはクールだよな。シノンって
普段はあんなに可愛いのに
……惚気話ですまん
名もなきプレイヤー(笑)に軽く黙祷を捧げシノンの後に続く。いまさらだが俺たちの戦闘プランは俺が突っ込んで気を引いているうちにシノンが一撃で仕留める。まあ、当たり前といえば当たり前だがな
「しかし、森は歩きにくいな」
今俺とシノンがいる森林地帯。名前の通り高い木々が生い茂っているのだが、結構光が地面に当たっているせいで茂みも多い
枝をかきわけて進まなければならない場所もあり極めて動きづらいのだ
現実世界のように蜘蛛の巣はないのだが
「文句言わないでよ。このルートが一番安全だって判断したから」
まあ、好き好んでこんな枝が密集している場所を通るやつなんていないわな
「なんというかシノンと一緒に戦えるってのは嬉しいな」
詩乃は戦うようなタイプには見えなかったしな。やはり惚れたやつと背中を合わせて戦うってのは、キリトみたいな信頼できるやつと背中を合わせて戦うのとはまた別の嬉しさがある
「なっ……」
……顔を赤くするようなセリフだったか?
「そろそろスキャンの時間だな」
今大会四度目の衛星によるスキャン
十五分ごとだから開始から一時間経ったってわけだ
「……バカ……」
なぜに
「っ!すぐそこにプレイヤー!」
画面に映し出された生きているプレイヤーを表す点が俺らを含めてこの近くに三つ(・・・)あった
くそっ……話に夢中で周りへの警戒を怠った
あわててそのプレイヤーのいる方向を見るとあちらも面食らったのだろう
結構近い距離なのにも関わらずプラズマグレネードを投げてきた
「シノン!」
俺はプラズマグレネードに向けて袖口から出した投剣と化している銃剣を放ち、シノンを抱えて後ろに跳んだ
銃剣は狙い違わずプラズマグレネードを貫き、その位置を投げたプレイヤーの方へ押し返した
「ぐっ……」
それでも効果範囲外に逃れることはできずダメージを受けてしまう。だが、一撃死は免れた
「大丈夫か?シノン」
「私は大丈夫
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