第五話 幼女と養女の出会いなの?
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く解放しました。
それからベンチに座って何と無く雑談を再開します。
「あやめは何て言うか……自由だね」
苦笑しながらいきなりそんな事を言い出した金髪幼女さん。もしかしてのもしかして、貶されているのでしょうか。
「あ、ち、ちち違うよ? 一応ちゃんと褒めてるんだよ?」
訝し気な視線を向けると、金髪幼女さんは慌てて私の疑問を否定しました。
「あのね、あやめが羨ましいんだ……」
「まあ、全世界が羨む抜群のプロポーションですから気持ちはわかります」
「よ、よくわかんないけど、うん、私は君の自由さが羨ましい」
まさかのボケ殺し。
すずかだったら『ふうん、身長百二十程度のあやめちゃんが?』とか意外に黒い部分を見せ――ではなく、アリサだったら『バカな事言ってんじゃないわよ!』とか言いつつ鋭いツッコミをくれるとこなのに、まさかの超絶スルーですか。
なかなかやりますね、金髪幼女さん。
「自由に振る舞って自由に生きられる君が私はすっごく羨ましい」
そんな馬鹿な事を考えてる間も、金髪幼女さんは暗い表情でシリアスな空気を醸し出しながら話を続けます。
「悩みなく自由に生きて、歪みなく真っ直ぐ生きて……私とは全然違う」
「本能に従順忠実ですからね」
自分の言った言葉で前途洋々だしが前頭葉用無しに聴こえて『ロボトミー手術でもするのですかね? ボーカルが意欲、創造、実行を司る前頭葉を不要だと歌うとは……』と呟いてしまって恥をかいたのを思い出しました。
でも今の話には関係ないので黙っておきます。空気の読める私。
「でも、私は――アルフ?」
と、そんな風に私が空気を読んだのにも関わらずに突然停止した幼女さん。それから、そのままの態勢で何度か頷いたり笑ったりして何処からか電波を受信しちゃってるのか不思議な行動をしています。
そして、それが終了すると、
「ごめん、もう行かなきゃ」
と、言って、幼女さんはゆっくりとベンチから立ち上がりました。
「ちょっと用事が出来ちゃった」
「そうですか、それは残念です」
「うん、私も残念」
「でも、まあ、またいずれ会えるでしょう」
「うん、そうだね……うん」
一度繋がった縁はそう簡単には切れないと思いますしね。
「またね、あやめ」
「またです、フェイト」
こうして、不思議な電波っ娘な金髪幼女、フェイト・テスタロッサさんとの一度目の会合は幕を閉じた。
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