追想〜追う鷹、追われる虚構〜
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してきた。少し御灸を据えてやっただけだよ・・・・・・・もっとも、少し過剰な暴行が有ったのは事実だが。まぁ彼らも人間だ。色々と溜まっていたんだろうよ」
顎に無精髭の散った壮年の男。察するに、彼がグロシュラーなのだろう。
「なるほど。ネズミが入り混んでいると思えば・・・・・・・殺人鬼とドブ鼠の弟子でないか?悪い事は言わん、さっさとここから去れ。貴様達の事は忘れておいてやる」
「成程・・・・・・・師匠の言う通り最高のゲス野郎ですね。丁度監獄も近い。すぐにご案内致しましょう、牢屋にね」
「そうか。残念だ・・・・・・やれ」
大乱闘が始まった。
「死ねぇぇぇぇぇ!」
軍の片手剣使いが肉薄する。・・・・・・いや待て、ソードスキル?まさか!?
「ホーク!」
ホークの襟首をひっ掴み、ぐるんと回転して攻撃を避けきれ・・・・・・はしなかった。ザクリ!と生々しい音を立て脇腹に深い斬り傷が走る。HPがググンと減った・・・・・・・つまり、ここは圏外!?
「はっはっはっ!『大要塞』の地下にはダンジョンがある!貴様が蹴破ったドアはダンジョンの入口だったのさ!ここが貴様らの死に場所だ!」
「・・・・・・・・成程」
体から温度と言う温度が消える。心の劇鉄がカチリと起きた。久しぶりの感覚。俺が、罪人に審判を下す剣鬼だった頃の感覚だ・・・・・・・見回す。全員武器は剣や斧、槍などの武器。見回す。全員がオレンジ。サーシャさんを拷問する時にオレンジ化したのだろう、・・・・・・・つまり、容赦の必要は無し。
「ふ、ふふ、ふふふふ。あっはっはっはっは!・・・・・・ホーク、三十秒持たせろ。そうすればリリーナ達が来る」
トン。
跳躍で一瞬にして一人に近づき、心臓を貫く。砕けようとする亡骸を踏み台にさらに跳躍し今度は二人の槍使いを切り刻む。白黒の短剣をくるくると手の中で弄び・・・・・・・
「さぁ、フィーバータイムのスタートだ」
殺し合いではない。戦闘ですらない。ただ圧倒的なまでの殺戮の幕が上がる。
ホークサイド
襲い掛かって来た三人のオレンジの手首、肘先、腕を切り飛ばす。片手剣三連撃スキル<シャイニング・シャフト>。俺がオレンジ相手に殺さないように思い付いた技術。俺はキリトのように武器だけを破壊するだなんて高度なテクニックは使えない。だから、武器を握る腕そのものを斬り飛ばして敵を無力化する。
グルンと自ら回転する事で大剣の一撃を受け流し反撃。片手剣縦斬りスキル<バーチカル>。小手打ちの要領で敵の手首を両方同時に斬り落とし手首を失った相手を蹴飛ばして敵の出鼻を挫く。
「俺はまだまだ健在だぞ?安心しろ、絶対に殺さない。ほら、牢屋へのバカンスに行きたい奴からかかってきな。」
次の瞬間。
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