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Muv-Luv Alternative~一人のリンクス~
白銀武
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たと思えば思わず目を見張るような服を着て戻ってきた。

 恐らく、と言うか十中八九パイロットスーツで合ってると思うのだが、今までに見たことのない形状のために少し同様する。

「中々様になってるじゃない。シミュレーターの設定はどうする?」

「夕呼先生にお任せします。何ならヴォールクデータも構いませんよ」

「ふーん…言うじゃない。ならヴォールクデータを用いたHIVE突入で設定するわよ。希望の装備は?」

「突撃前衛でお願いします」

「分かったわ。官制の必要は?」

「大丈夫です。何もなしの俺の純粋な実力を見て欲しいので」

「…そこまで言うからには良い物見せてもらわないと満足しないわよ?」

「任せてください!」

 白銀は最後に強い口調ではっきりそう言うと、箱型の機械の中へと入って行く。シミュレーターと言っていたので、仮想敵との戦闘訓練か。…仮想敵と言う以上、BETAと呼ばれる地球外生物が見れる筈だ。この世界で生きる以上俺も人事ではないだろう。しっかりとこの目に焼きつかなければならない。

「それじゃあ、あんたはこっちに付いて来て。白銀の様子をモニタリングしてるから見るわよ」

 それは俺にとっても嬉しい誘いなので断るような事はせず、大人しく女性の後に付いていく。

 先程白銀が乗り込んだシミュレーターの場所から少し離れた所に管制室のような場所があり、そこの椅子に腰を下ろし、白銀が今現在見ているであろう風景を俺も見る。

 そして管制室のモニターが写した世界は俺が今までに見た事もない世界であり、俺の予想を遥かに超える地獄でもあった。

―シルバSide Out―

―白銀武Side In―

 今俺の心臓の鼓動が激しく脈打っているのが分かる。BETAとの戦闘はもう慣れていると言えば慣れている。それにこれはシミュレーターだから本来ならそこまで緊張する必要はないかもしれない。

 だけど今回は場合が違う。このシミュレーターは夕呼先生に認めて貰うためのシミュレーターだ。俺の実力を見極める為の。つまり、これが俺の今回のループの未来を大きく分けると言っても過言じゃない。寧ろそれが現実だ。

 一応俺の実力は高い方だと思ってる。実際誰かと比べあった訳じゃないけど、今までの記憶から考えたら、俺の実力は高い方…の筈。そして今回はその実力を全て出し切り、認めて貰わないといけない。俺一人の純粋な実力を。

 だけど今回のシミュレーター訓練。俺の課せられた状況はかなり厳しい。幾ら慣れ親しんだシミュレーターとは言え、そのシミュレーターの中に搭載されているOSが違う。今の時代では一般のOSかもしれないが、俺からしたら旧世代のOSみたいなもんだ。操作性もXM3とは大きく異なる。

 一応此方のOSも
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