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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第二十八話    『集結』
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うでもないわ。ここに来るまでに応急処置は済ませてあるから万全じゃないけど相手を出来ないということはないわ。ちなみにもう逃げることはしないの…?」
「それはない。あの時は場合が場合だったからな。騎士として後姿を見せるのはいささか私とて渋った。
だが、ここには我等の目的は全員揃っている。もちろんシュバインオーグ…お前も含めてな」
「それを聞いて安心したわ。これで私も全力で相手をできる」

私とシグナムはお互いに笑みを浮かべる。
私としてはセイバーの面影を持った彼女と戦えるのはまたとない機会。
普段は楽しむという感情は戦場で起こすことはない。それは慢心を生むからだ。
だけど、この溢れてくる感情は止めようがない。実に気分が高揚している。

「しかし、先程は槍を持っていたようだが…今は双剣か。多様な武装を使うのだな」
「槍はあくまで二番手よ。本来私はこれが主流だから」
「そうか…。しかし無駄に話をしてしまったな。出来ればお前とはゆっくりと話し合いたいところだが…」

そこでシグナムの雰囲気が先程までの落ち着きようがなくなり剣呑になる。
それでフェイトも少し当てられたのか体が微妙に震えている。
…殺気という物は初めてのようね。ちらりと目を向ければなのはも相当消耗している事が窺える。
これは早期決戦で終わらせなきゃいけないわね。
そしてシグナムに向きなおし、

「それじゃ…」
「そうだな。いざ尋常に…」
「「勝負…!」」


◆◇―――――――――◇◆


Side シャマル


やっぱりシホちゃんも関係者だったのね。
シグナムの提案が功をそうしたかもしれないわ。
今の私は普段の緑を基本とした甲冑じゃなく、変身魔法を使い黒塗りの甲冑の上にダウンコート、目を隠すグラサン。
さらに体格まで男性のようにしたからシホちゃんが私を見ても気づかない自信はある。
でも、それより驚きなのは今シホちゃんがあのシグナムと対等に戦っている。
シグナムもそれだけ本気を出さなければ相手にできないということなのかしら…?

「シホちゃん…あなたは一体…」

つい言葉が漏れてしまう。
ザフィーラとの戦闘でかなり追い込んだと聞いたけど、それでもやっぱり戦闘能力は他の子達と比べるとあきらかに高い。
それにデバイスやバリアジャケットすら使っていないことからして純粋に自身の力だけで戦っている。
この世界にそんな戦闘できる人物は今までいただろうか。答えは否。
やっぱり、そうなるとシホちゃんもあの人と同じ…いえ、今はそれを考えている時間はないわ。
現状で今一番魔力の蒐集がしやすいあの白い魔導師の子…。
今はなにかの結界の中にいるから中々手出しできないけど、あれが解けるのを私は待つ。

「だからお願いね、クラールヴィント
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