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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵
本編
最終話〜二人の英霊
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side 士郎
「幸せ、か」
幸せ。それは人によって違いがあるものだ。
私も見つけた。それは彼女達の笑顔を守ること。共に生きること。この二度目の生は、きっと私にとって、意味のあるものだ。
体は剣で出来ている。
変わることはない。しかし、今は殺す剣ではなく、守る剣。
「お待たせ。行こっか」
「ああ」
隣を歩く彼女。その差し出された手を握った。
「ふふふっ」
なのはが見つめてきている。
「ん?どうした?」
「何でもないよ」
彼女に誓った思い。この世界に来て見つけた新しい在り方。
『大切な人の正義の味方』であり続ける事。
それが、英霊エミヤとしてでなく、一人の男として見つけたもの。
「ママ〜、パパ〜」
駆け寄ってくる少女。もう一人の大切な人。
二人の笑顔のために、私は生きていく。
「じゃあ、帰ろうか」
「うん!みんないっしょ!」
「ああ。ママとパパとヴィヴィオはずっと一緒だ」
これからもずっと………
side ランス
「二度目の生、ねぇ……」
そんなもの、興味がなかった。
「どうしたの?」
隣に立つ
女
(
ひと
)
。
「いや、なんでもねぇ」
「ふふっ、変なの」
「笑うことねえだろ」
「ううん。全然似合わないんだもん」
守ってやりたくなる。そんな女。
でも、強い目をしている女。
「悪くねぇな」
そんな奴と共に生きる。楽しめそうだ。
戦いに明け暮れていた英雄としての生。
それとはまた違う面白さがある。
「さて、戻るとするか」
「あ、待ってよ」
小走りで追ってきて、手を握ってくる。
俺よりも、ずっと小さい手。
「なんだよ?」
「すぐ先に行っちゃうから、逃げないようにつかんでおくの」
「それならよ……こっちのほうがいいだろ?」
その手を放し、腕を組んだ。
少しの間驚いていたが、
「うん!」
すぐに咲き誇る花のような笑顔を見せた。
「じゃ、改めて……行くか」
「エスコートよろしくね、私の騎士様」
「仰せのままに。お姫様」
こいつ
(
フェイト
)
と二人、どこまでも……
魔法少女リリカルなのはStrikerS〜赤き弓兵と青の槍兵―StrikerS編
完
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