Silent 60'S Mind
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じゃないか! 僕のACT3でもあんな事はできないぞ!?
「よーしよーし。そこに降ろせ#9」
男は道路の脇から大きめの石を手に取った。
待て、待て待て、何をするつもりだ? やめてください、やめてくださーい! まだ三ヶ月しか乗ってないんですぅ〜! それだけはー!
ガシャ〜〜ッン!。願いは届かず、男は石をウィンドウガラスへ叩き付けた。割れた窓から手を入れ、ドアの鍵を解除。声を上げてしまいそうだった。隠れてるのがバレる所だった。でも今の僕は好戦的かも知れない。透明のまま近づいてACT3で倒す、いいかも知れない。そうするべきだ。
「イィィヤッホ! 俺はマヌケじゃなかった! マヌケはあいつらだ! 免許証が置いてあるぜ! 住所が書かれてる! 手がかり発見だ。女に直接たどり着かなくても男に聞けばいいんじゃないか? よしよしよし」
住所? 住所だと? 待て、今度こそ本当に。冗談じゃないぞ、僕はまだ実家に住んでいる。免許証の住所に向かうという事は実家に向かうという事だ。こいつはいつかの玉美のように、僕の家に上がりこむ気か? その時、家族はどうなる。こいつは穏便な男か? いや、今までの挙動を見るにそうは見えない。一般人がいても遠慮するような男には見えない。こいつは、僕の家族に危害を加える可能性がある!
いまだ僕の手を握ったままのお嬢様を振りほどき、僕は男に近づいた。僕は透明だ。気づかれる筈がない。相手は一人でいると思っている。完全な無警戒。3 FREEZEでしとめる。その為には五メートルの距離まで近づかなければならない。射程距離という奴だ。重くするには近づかなければ……。
男は免許証を発見した事に満足したのか、車から降りてハーレーに向かっている。ゆっくり近づけ。
一歩、二歩、三歩、四歩、五歩、忍び足で近づく。音を立ててはいけない。あと三歩。三歩で射程距離だ。一歩、二歩。
パキッ。
ッ! 音を立てた! 僕の足音! 何かを踏んだ? ガラス! 僕の車のウィンドウガラス! 割れて砕け散った破片を踏んでしまった! 男は僕のほうを見ている! じっと、穴が開くほどに。
「……パキッつったな。俺じゃぁない。俺の足元からじゃなかった。そっちからだ。何かを踏む音だ。そう、ガラスの破片。踏み砕く音だな。誰かいるのか。そこに隠れているのか!?」
「ACT3! アイツを重くしろ!」
「飛びつけ#9!」
同時だった。僕と、あの男のスタンド攻撃は同時に決まった。
僕の腹部にはアイツのスタンドが張り付いた。力は弱い。痛くもかゆくもない。
一方僕のACT3の攻撃も決まっている。重くした。重くしてやった。訳の分からないスタンド使いの男は膝をついてハーレーにもたれ掛っている。
「お、重い! これが能
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