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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
ANSURV其は天壌を焼き払いし煉獄を顕現せし者〜BurnhellD~
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期間を過ごしたアムルを離れる。
アムルからクテシフォン砂漠までは、私の全力飛行でも3時間半は掛かる。今から全力戦闘をすると言うのに、飛行で魔力・体力を消費するのは愚行だ。ただでさえ圧倒的火力を有している連中を相手に、疲労困憊で挑むなど自殺行為。
『全騎。少し離れた場所からはスキーズブラズニルで移動だ』
それの対策の為にそう伝えておく。全騎からの『ヤヴォール』を受け、アムルから高度と距離を徐々に開ける。そしてある程度離れたところで、“神々の宝庫ブレイザブリク”より1隻のスキーズブラズニルを召喚し、乗船する。
スキーズブラズニルの飛行速度なら・・・2時間ほどで到着できるはずだ。船体の縁にもたれ掛りながら高速で景色が流れる様を観ていると、「マイスター。さっきの・・・」アイリから短髪化した理由の話をもう一度振られた。
「私の生まれ故郷グラズヘイムの習わしによるもの、かな。決死の覚悟で死地に赴く戦士は、髪を切って家族や親しい者に渡すんだ。私の出身世界を巻き込んだ戦争、その前線で戦う者は戦死したら遺品なんてものが残らない程に酷い遺体となる。だから出陣式の前に遺品として、確かに生きてきた証として髪を遺すんだ」
そう説明して、肩上にまでなった後ろ髪をサラッと払う。アンスール時代は、死ぬなどこれっぽっちも考えなかったからやらなかった。明確な死を知る事になったこれまでの契約の中でも、このグラズヘイムの習わしをやらなかったな
フェイトと出逢う前はそんな事すら忘れていたし、出逢った後はフェイトだけ想っていたから、大切な人を作ろうとも思わなかった。
「正直エリーゼに今から死ぬ私の思い出に繋がる物を遺していいのか迷った。けど・・・未練がましいな。私や君たちの事を忘れ去られるのは嫌だったんだ」
切った後ろ髪は腕輪状に纏めて魔力コーティングしたため、ある種の神器となっている。これからの激動の時代を生きていくエリーゼへの御守りのようなものだ。アンナ達の分も作ってあげたかったが、残念ながらそこまでの時間的余裕が無かった。
「「マイスター・・・」」
「アギト、アイリ。生きてくれ。これからもずっと。そうすれば、いつかきっとシグナム達とまた出逢えるはずだ」
私の両手を自らの両手で包み込むようにして握ってくれているアギトとアイリに微笑みを向ける。寿命の無い自分たちと、永遠に彷徨う“夜天の書”の守護騎士ヴォルケンリッター。その2つの事から、私の言ったことを理解したアギトとアイリは頷いたが、すぐに・・・
「そこに・・・マイスターは居ないんだよ・・・」
「もう逢えないんだ・・・」
「私は居る。みんなが私の事を忘れない限り、私はずっと君たちの傍に居る」
2人の頭を撫で、傍まで寄って来たシグナム達を順繰りに見回す。
「絶対
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