第十八話『苦悩せし少女との邂逅』
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「何を悠長な事を言ってるんですか! 一夏さん!」
セシリアは一夏の下へと駆けていき、スウェンは一夏の作ったクレーターの側による。近くにいる千冬は呆れ返った表情をしている。
「全く、グランドに穴を開けてどうする」
「ですが怪我が無くて良かったのでは?」
「……一度大きな怪我でもせねば怖さも解るまい」
「そういうものですか……ところで、あれはどうするおつもりで?」
スウェンの視線の先には、セシリアと箒が睨みあっている。
「放っておけ、直に終わるだろう」
「……了解」
そして千冬の出席簿で叩かれるまで二人の喧嘩はおさまらなかったそうだ。
「カルバヤン」
授業が終わり、教室へ戻るスウェンを呼び止める千冬。
「グレーデュント夫妻からお前宛に荷物が届いている。放課後第二格納庫に行け」
「義父さん達から荷物?……了解」
千冬はスウェンに伝えた後職員室に行った。一夏がやってきて
「千冬姉と何話してたんだ?」
「俺の所に義父さん達から荷物が届いたらしい。放課後に取りに行く」
「ということは、一夏さんの代表就任パーティーには出席なさらないのですのね」
側にいたセシリアの言葉にスウェンは頷く。他の生徒もそれを聞いており
「そっか〜残念だな〜……」
「すまないな、お前達で俺の分も楽しんでくれ」
他の生徒たちはガッカリとした表情になっていた。
/※/
そして放課後。第二格納庫へ来たスウェンは、目の前にある大き目のコンテナを見ていた。
「これか」
とりあえず、スウェンはコンテナに一つだけついているスイッチを押す。コンテナはゆっくりと開き、中にあるものを晒し出していく。姿が完全に露になったとき、スウェンは
「!?……これは」
ガトリングが搭載されたその機首に、X字型に広がっているポッド状の装備。そしてその橙色の配色。スウェンはこれが何なのか一目でわかった。
彼の目の前に存在するのは“ガンバレルストライカー”有名なのは連合軍の“月下の狂犬”と呼ばれた一人の兵士が105ダガーに装備していたストライカーだ。スウェンはまさかこのような所でこれを見るとは思わなかった。
コンテナの中を見るとブック型の端末機器が置いてあり、スウェンはそれを手に取り操作する。
「装備は俺の知っている物と変わらないか……ん? AIを搭載しているのか」
端末を操作し、ガンバレルのデータを見ていく。驚く事にこのガンバレルはスウェンの言ってるいる通り、AIを搭載しておりそれを起動する事でこのストライカー最大の武装“有線式
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