Mission
Mission7 ディケ
(2) イラート海停~イラート間道~ハ・ミル村入口
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ずぐいぐいと押し、アルヴィンの前に置いた。次に、ローエンと腕を組んでこちらに戻ってきた。
「こゆこと」
これでハ・ミル側は、ルドガー、エル、ミラ、ローエン、ユティ。西側はジュード、アルヴィン、エリーゼ、レイアとなった。なるほど、一人入れ替えただけで安心感のあるパーティーだ。それに正直、女だらけの編成で上手くやれる自信がルドガーにはなかった。
ルドガーはこっそりユティに向けて親指をグッと立てた。ユティも能面のまま同じしぐさを返した。ユティのこういうノリは大好きだ。
ハ・ミルには果物農家の荷馬車に乗せてもらって向かうことになった。代価はイラート間道で出る魔物から農夫と荷馬車を護衛することで交渉が成立した。
商品を売り切って空の荷台に5人の老若男女がぎゅうぎゅうと詰めて座る。エルとルルをルドガーの膝の上に乗せてもまだ苦しい。
「撮るよりスペース確保に集中しなさいよ!」
「ねえ三脚使っていい? ガタガタ揺れて上手く撮れない」
「却下。手ブレ修正機能と己の腕を駆使して乗り切れ。てか三脚置くスペースがあらば俺らの誰かに譲れ」
「ユティさんはどこにいてもブレませんねえ」
「上手いこと言ったとか言わせねえぞ、ローエンっ」
「っきゃあ!」
「ミラ危ない! ……はー、ナイスキャッチ」
「〜〜っどこ触ってんのよ!」
「助けたのにこの仕打ぐはッ!!」
「ルドガー〜〜っっ!」
「ナァ〜〜〜!」
「――激写」
こんな感じで進んでいれば、到着する頃には死屍累々(一部を除く)になってハ・ミルに降りるのも当然というものだ。ブレないカメラフリークは、グロッキーになったメンバーを撮影するのに忙しかったが。
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