第十三話 ミス=マクロス
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第十三話 ミス=マクロス
バジュラとの戦いはまずは終わった。しかしであった。
「わかりにくいな」
「そうですね、何か」
「二度戦っただけでは」
わからないというのである。ロンド=ベルの面々は首を捻っていた。
「いや、それでもわかることは少な過ぎる」
「どうなっているんだ?あのバジュラは」
「しかも」
こう口々に言いながら首を捻るのだった。
「脳がないのにあれだけの機能的な動きができる」
「戦術もある」
「おかしな生き物だな」
「しかも」
彼等の話は続く。
「どの勢力とも戦うみたいだしな」
「かといってプロトデビルンみたいな連中でもない」
「だとすると一体」
「何なのかしら」
「まだデータの収集が必要ですね」
ここでスタリオンが言ってきたのだった。
「まだです」
「そうか、それなら」
「今は」
「また戦う時が来るか」
「その時に」
こう言って今は首を捻る一同だった。しかしである。
話が終わってからはだ。彼等は遊びはじめた。切り替えの速さは相変わらずだ。
「何かフロンティアってな」
「そうよね」
「物凄い充実してるし」
「食べ物も美味い」
このことは頭の中に既に入れている。
「ゼントラーディの人達もいるし」
「特にこれよね」
言いながら見るのは牛達だった。カバにそっくりの牛達であるのだ。
「牛か」
「そうだよな」
「カバに見えるけれど確かに」
「牛だよな」
それは水の中にもいる。カバにも見える。
「食べたら美味しい?」
「ひょっとして」
「牛の味がするのかしら」
「やっぱり」
「ああ、それはね」
だがここで言うのはそのゼントラーディの人であった。
「牛の味がするから」
「牛なんですか」
「カバではなくて」
「牛ですか」
「そう、牛だよ」
また言うのである。
「牛の味がするよ」
「そうですか。牛ですか」
「けれど何でカバなのかな」
「そうよね」
彼等もそれがわからなかった。それを言い合うのであった。だがそれでも今はその牛達を見て楽しんでいる。それから街にも入った。
「どうだい、ゼントラーディもいい連中だろ」
そのカムジンが言ってきた。
「戦わなくても生きていけるからな」
「その通りだ」
ここで上から声がしてきた。
「ゼントラーディもメルトランディも同じ人間だ」
「あっ、クラン大尉」
「いたんですか」
「そうだ、中々いいものだな」
メルトランディの本来の姿に戻っての言葉である。
「この街もな」
「いないと思ったら元の身体に戻って」
「それでいたんですか」
「そうだ。しかしフロンティアが気に入った」
「それはよくわかりますね」
ミリアリアがその彼女の言葉に頷く。
「私もここが大好きになりま
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