第九話 受け継ぎし遺産
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言うのだった。
「バロータ軍の正体が」
「そうだな」
シナプスが彼のその言葉に頷いて続く。
「彼等は銀河の様々な種族を襲いその生命力を吸収し」
「そしてそのうえで」
「その種族を」
「同時に精神制御を施して」
さらに言うシナプスだった。
「自分達の軍隊を作り上げていた」
「けれど」
しかしここで輝が言うのだった。
「柿崎の精神制御が解けたのだろう」
「おそらくですが」
千葉もその問いに答える。
「バサラ君の歌の力によるものでしょう」
「歌の力?」
「それでなのかよ」
輝だけでなくイサムもそれに問う。
「歌の力で」
「リン=ミンメイみたいにかよ」
「わかりやすくいえばそうです」
こう二人に答える千葉だった。
「これは大いに研究する価値ありです」
「バロータ第四惑星の遺跡」
大文字が言う。
「そこで柿崎君が見たものが我々の敵の正体なのだろうか」
「そうだと思うわ」
セニアが言ってきた。
「それで」
「その目覚めには以前派遣したその特務調査隊がです」
ウェンディも分析して言ってきた。
「関与していると思います」
「メガロード船団を壊滅させた怪物が」
今言ったのはアルトだった。
「それがかよ」
「まさか」
ここでシェリルが不安な顔になって述べた。
「イデは私達とあの怪物を戦わせるつもりかしら」
「いや、しかし」
それにはブライトが言う。
「その力はあまりにも強大でこれまでも敵とは異質過ぎる」
「そうですよね。それは」
「何ていうか」
「異常なまでに」
これは誰もが感じていることだった。
「あまりにも」
「不自然なまでに」
「そうだ。不自然に過ぎる」
無頼とはまた言った。
「断定ができない」
「もう少し情報があれば」
マヤも困った顔になっていた。
「対策も立てられますよね」
「プロトデビルン」
エキセドルはこの名前を出して話してきた。
「その僅か一体が我等ゼントラーディ一個艦隊を全滅させた」
「えっ!?」
「あのゼントラーディの!?」
「まさか」
これは誰もが信じなかった。
「一個艦隊じゃなくて一部隊なんじゃ!?」
「それか向こうも一個艦隊とか」
「幾ら何でもそれは」
「いえ、事実です」
しかしエキセドルは言うのだった。
「艦隊をです」
「馬鹿な、そんな」
「あのゼントラーディの」
「一個艦隊を」
「しかしよ」
ここでカムジンが真剣な面持ちで言ってきた。
「この一年あれなんだろ?」
「ああ。ゼントラーディもメルトランディも銀河ではな」
ミシェルが彼の問いに答える。
「活動規模が縮小している」
「じゃあやっぱり」
「それは」
「バルマーや宇宙怪獣にあるにしても」
彼等はそうした存在も頭の中に入れてはいた。
「やっ
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