暁 〜小説投稿サイト〜
好き勝手に生きる!
第四話「面倒なことが起こりそうです」
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


「堕天使の気配がしたと思って来てみたら、これはどういう状況なのかしら?」


 紅い髪の女の人――確か、リアス・グレモリーちゃんだっけ? が、例のイイ笑みを浮かべて聞いてきた。


 リアスちゃんの言葉にハッと正気に戻ったイッセーは僕の肩を掴むと揺さ振った。


「そうだよ……おい、レイ! あれは一体なんなんだ! 何したんだお前! ていうか、なんなのあのパンチは!?」


「うにゅぅうう、もちつけイッセェ〜」


 手をポンポンと叩き離してもらう。


「リアスちゃんの質問も、イッセーの質問も、ぜーんぶ見てた通りだよ〜。チュッパチャップスうまうま」


 隠れて一部始終を見ていたのは知っていた。だって全然気配隠せていないんだもん。それなのにワザとらしく聞くなんて、なんか気に入らないなぁこの人。


 ポケットから取り出した飴を口に含む。やっぱりチュッパチャップスはコーラ味に限るね。


「そんなんで納得できるかーッ!」


 イッセーがシャウトする。近所迷惑なので止めなさい。


「リアスちゃんって……まあいいわ。それよりも気付いていたのね……。それなら単刀直入に聞かせてもらうわ。あなた、一体何者?」


 そうそう、変に回りくどくしないで始めからそう言えばいいんだよ。


「何者もなにも、僕は僕さ〜」


「……ふざけているのかしら?」


「そんな滅相もにゃい」


「い・い・か・ら・答・え・な・さ・い」


「にはは〜」


 まったく手応えのない反応にリアスちゃんは額に手を合わせた。


「疲れるわ、この子……」


「あの――」


 イッセーが恐る恐るリアスちゃんに話し掛ける。


「なにかしら?」


「先輩はあの男のこと、知ってるんですか?」


 その言葉に、リアスちゃんは顎に手を当てて考え込む仕草をすると顔を上げた。


「そうね、それについても説明しなくちゃいけなわね。でももう遅いから、それは明日にしましょう。――あなたも、明日ちゃんと聞かせてもらうわよ」


「えー、やだ」


「……迎えの者を寄越すわ。ちゃんと明日来ること! いいわね!」


「ぶーぶー」


 口を尖らせて不満を露わにする。おーぼーだ、おーぼーだ。


「頭痛くなってきたわ……」


「すいません、うちのレイが……」


 なぜかイッセーが申し訳なさそうに頭を下げる。


「いえ、あなたのせいではないわ。きっとこれがこの子の持ち味なのでしょうね。個性的なお友達ね?」


「ええ。毎日、手を焼かされます」


 それはご愁傷様、とクスッと微笑むと、リア
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ