第三話「僕には分からない、エロの良さが……」
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なんか凄いこと言われてるよイッセーくん。
しばらく黙考していたイッセーだが、やがて何かを吹っ切ったかのようにフッと力を抜いた。
「わーったよ! 今日は無礼講だ! ペプシとポテチで祝杯を上げようじゃねえか! DVD観賞会といこうぜ!」
「おお! それでこそ我らがイッセーだ!」
「レイも来いよ! いい機会だ、お前に女体の神秘の何たるかを教えてやるよ」
元浜が歓喜し松田が誘ってくる。あまり女の人の体には興味ないんだけどな。でも観賞会というのも面白そうだし……。
「そうだよ、レイも行こうぜ! お前、全然エロに興味示さないもんな」
「なに? それはいかんな。健全な男子高校生の在り方として間違っている。親御さんが泣くぞ」
なにか乗り気な様子のみなさん。元浜が鼻息を荒く顔を寄せてくる。そ、そこまでなのかな……?
んー、なんか付き合わないといけない気がしてきた。これで付き合った暁には僕もエロに目覚めるのかな? おっぱいおっぱい言いながら手をワシャワシャさせて女子を追い掛ける僕か。
…………。
まったく想像できない……。でも、エロ四人組って言われるのは何か嫌だなぁ。
不意に周囲の空気が変わった。みんな窓の外を見ている。
「おい、リアス先輩だぜ」
「やっぱり綺麗だよなぁ」
周りの声に吊られるように外を見ると、そこには紅い髪の女の人が校庭を優雅に歩いていた。
鮮やかな腰まで届く深紅の髪にモデルもかくやというプロポーション。整った顔立ちと相まったその姿は高貴な令嬢といった風情。ドレスがよく似合いそうですね。
女の人の周りにいる生徒の誰もが足を止めて、彼女の美貌に見とれていた。校舎にいる人も窓際に駆け寄り、その姿を一目見ようと身を乗り出す始末。
僕は窓の冊子に手を掛け、目から上だけを出してジーッと覗き見るように女の人を凝視していた。
その姿には見覚えがあった。それもつい最近。
――あの人、昨日の女の人だ。ここの生徒だったんだなぁ。でも、この気配……。
女の人は女生徒が着る制服を身に付けている。学年を示すリボンの色は赤。三年生だ。ということは僕の先輩になるのか。
「おー、グレモリー先輩か。相変わらず良いおっぱいしてるな」
「うむ、乳の揺れ具合が素晴らしい。眼福とはまさにこの事だな」
松田と元浜がエロ三人組に恥じないコメントを残す。
そういえばイッセーが大人しいね。こういうのには真っ先に反応するエロ魔神なのに。
見ると眉間に皺を寄せて難しい顔をしていた。
「うぉーい、イッセー! また
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