第6話 作戦開始
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らなんでも派手過ぎだろ…」
「そ、そうね…」
十中八九レズリーの仕業であるその轟音、そしてその後も断続的に続く凄まじい音を聞きながらクルトとアリアは引き攣った声を漏らす。
そして二分が経過。他の武偵達も突入していく。
「あたし達はそれから十分後ね」
「ああ、十分後だな…」
十分。それは余りのも長い時間だった。
(いくら俺達がド新人だとしても、十分も待機させるか普通?これなら最初から作戦に参加させない方が良かった気がするんだが…)
そんな事をクルトは思う。
そもそも最初からクルトはこの仕事に関して乗り気ではなかった。
嫌な胸騒ぎがし過ぎていたからだ。それでも請け負ったのは、アリアという大切な友人がいたからに他ならない。
「それにしても十分って長いわね」
ふとアリアが漏らす。
その言葉を聞いて、クルトも、内心で同意する。十人の高ランク武偵が暴れ回っているのだ。並の犯罪者が太刀打ち出来るとは思えない。
(敵に念能力者がいる事が唯一の懸念だが、レズリーのジジイがいる限り最悪は起きないだろうしな)
そう考えると、クルトは、自分とアリアは今回の作戦には不必要ではなかったのか。という思いが生まれる。
「ねえクルト。今回の作戦ってあたし達必要あったのかしら?」
クルトの心を読んだかのようなタイミングで、アリアがぽつりと漏らす。
そして、その言葉が引き鉄になり、クルトの脳内で何かがあてはまる。
(そうだ。最初からあった違和感。それは俺とアリアの不必要過ぎるという事だ。そもそも俺達以外の武偵が突入してから十分後ってのがそもそもおかしい。いくらなんでも長すぎる。それに―――)
そう考えると、疑問は数多く生まれ、それは疑惑へと変化していく。
そうなれば、クルトの考えは高速で纏まる。
「アリア」
「ん?なによ?」
「命令を無視して突入するぞ」
アリアが目を見開く。
「は!?な、何言ってるのよ!?命令無視は組織に属する者としては絶対にやっ―――」
「それは分かってる。けど、この作戦は最初からおかしかった。だからその疑問の正体を見に行きたいんだよ」
「クルト…」
アリアは言葉を詰まらせる。
それは、アリア自身もこの作戦に疑問があったからだ。その疑問とは、「適当っぽい」という所だった。
レズリーは、名実ともにイギリス最高最強の武偵に相応しい実力を持っている。戦闘力のみを見れば、武偵の原点にもなったシャーロック=ホームズにも迫るのではないかと、アリアですら思う程だ。
だが、アリアがレズリーを真に尊敬するのはそこではない。
レズリーの素晴らしさは、仲間を常に危険から守るという事を徹底しながらも、任務を
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