Yui-MHCP001〜
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「はぁぁぁ!!」
ソードスキルで対抗しようとした瞬間・・・視界が変わっていた。
「(え・・・)ぐぁっ!?」
衝撃。それでようやく自分が吹き飛ばされたのだと理解した。地面を転がり、勢いが衰えずに壁にぶち当たる。・・・危うく意識を持っていかれるところだった。HPは・・・危険、域・・・!?
「亮!!」
「早貴!!」
薄暗い視界から、誰かがユイを連れて安全地帯に行ったこと、俺と咲の目の前に二人の人間が立っているのを理解する。
「兄・・・貴・・・」
「うぐ・・・」
だが、次の瞬間には二人がかりでも防ぎきれず、キリトとアスナも吹き飛ばされた。
「く・・・そ・・・」
咲がゆっくりと、立ち上がる。
「お姉ちゃんは・・・絶対に守る・・・!キリト、時間を稼ぐから・・・結晶で、お姉ちゃんを・・・」
「何を言って・・・!?」
その時、足音が聞こえた。何とか目を見開き、見えたものは・・・咲よりもモンスターの近くに立っているユイの姿だった。
「ばかっ!!はやく、逃げろ!!」
俺達は急いで立ち上がろうとするが・・・
「だいじょうぶだよ、みんな」
次の瞬間・・・ユイの身体が“浮いた”文字通り、ふわりと・・・アスナが絶叫する。そしてその大鎌がユイを・・・・・・切り裂かなかった。
「え・・・」
表示されたのは、破壊不可オブジェクト・・・不死存在。プレイヤーが絶対に得られない能力。そして、更にユイの手を中心に炎が巻き起こった。その炎は凝縮し、長い刀身を作り出した。ユイが身に付けていた服が燃え落ち、白い質素なワンピースだけになる。だが、それ以外は炎による悪影響はないようだ。そしてユイはその剣を大きく振りかぶり・・・防御に回した大鎌ごと、モンスターを断ち切った。
「っ・・・」
思わず目を閉じ、次に開いた時には・・・そこにはユイだけがたっていた。
「ユイ・・・ちゃん・・・」
「ユイ・・・」
キリトとアスナの声にユイは振り返る。微笑んではいたが・・・その目には、涙があった。
「パパ・・・ママ・・・ぜんぶ、思い出したよ・・・」
・・・安全エリアは正方形で、真ん中に立方体の石机があるくらいだった。ユリエールとシンカーには先に戻ってもらった。取りあえず、聞かなければならないことは山程あった。
「ユイちゃん・・・思い出したの・・・?今までの、こと・・・」
ユイはしばらくしてから・・・頷いた。
「はい・・・全部、説明します・・・
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