第二章 A's編
第二十七話 『強襲』
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い手は浮かんでこない。
ザフィーラという男は傷を負ってはいるがまだ軽い。
シグナムという騎士に関しては奇襲失敗。いまだ無傷で手の内も晒していない。
対してこちらは私一人だけ。
手の内もまだあるとはいえ少なからず出してしまい、重い一撃も受けている為行動が半減中。
防御に徹すれば…と、思考が過ぎるが却下。一人であれだけ攻められたのだ。二人なんて今の体では耐え切ることは難しい。
考えれば考えるほどに渦中にはまってしまう。
「…確かに。今回は私の慢心の結果、お前が付け入る隙間を与えてしまったのは事実だ」
「そう。それじゃ今度から気をつけることね」
「不思議な奴だ。こんな窮地に追い込まれているのに目はまだ死んでいない…。
こんな時でもなければ万全の状態で相手をしてやりたいところだが、今はお前の相手をしている暇はない」
「どういうことよ…?」
「なに、今私達の仲間が一人管理局を相手に孤軍奮闘しているのでな。すまないがお前の魔力、早々にもらい往かせてもらう」
「そう…。やっぱりあっちでもドンパチやっている訳ね。それじゃ尚更あなた達を行かせるわけにはいかないわ!」
「来るか…? む…」
「どうした、シグナム?」
「…どうやら今回は彼女の魔力は見送りみたいだ。シャ…奴の連絡でヴィータが結構苦戦をしているようだ」
「そうか」
「なにまた人を無視しているのよ!? 来ないならこちらから往かせてもらうわよ!」
「それは次の機会に取っておこう。仲間がピンチなのでな」
するとシグナムは剣を抜き、
「レヴァンティン! カートリッジロード!」
《Jawohl.》
剣からなにやら硝煙が上がったと思ったらシグナムの魔力が一気に何倍にも膨れ上がりそのレヴァンティンと呼ばれた剣に炎を宿らせて、
「…お前の名を聞こう。まだ幼き騎士よ。
お前は良い目をしている。大切な者を守ろうとする気概が感じられるからな。だから名を聞いておいて損はない」
「私は騎士とか呼ばれる程偉くないわよ…?」
「それでもだ。騎士とはなにかを守ろうとする者の心のあり方からくる物だから、我等の道を阻もうとし、仲間の下にいかせないという意思を見せただけで十分に値する」
「………まぁ、いいわ。でもそれなら先にそちらが名乗るのが筋じゃない?」
「クッ、確かにそうだな。改めて先程からの事も含めて詫びよう。
私はベルカの騎士、ヴォルケンリッターの将にして烈火の騎士シグナム。そして私の相棒でもある炎の魔剣レヴァンティン」
「私はヴォルケンリッターの盾の守護獣、ザフィーラ」
「あっさり名乗ってくれるのね。それじゃ次は私の番ね。私はシホ。シホ・E・シュバインオーグよ」
「シュバインオーグか。その名、しかと覚えさせてもらった。では…」
「行かせると思っているの?」
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