第二章 A's編
第二十七話 『強襲』
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》、全投影連続層写!!」
「なんだと…!?」
咄嗟に待機させていた26本の剣群を男に向かって放つ。
そして動きが少し鈍くなって体がギシギシと音を立てているが構わず瞬動でその場から離脱し、その手にもう一つ待機させておいた赤い魔槍ゲイ・ボルクを手にとって倒れないように地面に刺して支えている。
見れば男は先程の光の棘を再度出してすべての剣を自身に届く前に弾いているので無傷。
「本当に、ついてないわ…」
悪態を吐きながらも体に喝を入れて槍を構える。
だがダメージはまだ取れきれていない為、全力戦闘は不可能でもまだ完璧にやられた訳じゃない。心が折れるまで足掻いてみせる!
だが、そこで最悪な事態が起こった。
気づけば男は空に浮いており、隣にはまた能力未知数の女性がいた。
その女性は桃色の髪をポニーテールにしてその身を同じく桃色の甲冑をまとい、その手に剣が握られていた。
でも、そんな事はこの際どうでもよかった。
彼女の雰囲気、立ち振る舞い…そしてなによりその瞳。
その瞳からとても高潔な精神の持ち主だと思わせる。
そしてなによりかつての私の従者、セイバーとそっくりなのだ。
月夜で見下ろされている事もあり、この危機的な状況で不謹慎だが彼の夜の出来事を連想させてくれる。
だが、そんな事は終わってからでも思える事だ。
再度、体制を整えて二人を威嚇する。
「ザフィーラ、お前ほどのものが苦戦していると思えば…なるほど。我等の勘は当たっていたという事か」
「ああ、シグナム。今でこそあの様だが、あの歳にしてかなりの手練のようだ」
「お前の姿を見ればわかる」
だけど、二人は私がまだまともに動けないことを察しているのか話をしている。
あー…さっきまで懐かしい過去を思い出していたのに色々と残念だわ。
「あの…敵を前にして話し合いをされると非常にこちらは苛立ちを隠せないわ」
「む? そうか。すまなかった。だが、お前もその体ではもう碌に動くことも出来まい」
「…いけないわね。その慢心は戒めた方がいいわよ?」
体の痛みも先程よりは引いている。
それにアヴァロンが自動稼動したようで内部からだけど修復を始めている。
それで私は口の中に溜まっていた血を吐き出して、次の瞬間には木を足場に縮地を使いシグナムと呼ばれた剣士の背後に回りこむ。
「「なっ!」」
その勢いで槍を振ろうとしたが、辛うじてザフィーラと呼ばれた男の手甲に遮られた。
舌打ちをしてザフィーラの手甲をまた足場に使い木の上に立ち、その場でタラリアを投影。
まだ魔力に余力がある内に決めておくべきだ。
だけど、いざ現状を鑑みて…非常にこちらが不利だという事が分かる。
心眼を発動してここをどう打開するか思考を巡らすがあまりい
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