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【完結】剣製の魔法少女戦記
第二章 A's編
第二十七話    『強襲』
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を紡ぐ。

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)!」

やるなら徹底的に。これがリンから教わった家訓…家訓とは呼べるものでもないけど。
まぁ、それにより男を中心に計六本の剣にこめられている幻想が魔力暴走を起こして爆発する。
その間、私は次が来る事を予想して再度夫婦剣を投影する。
まだ“真の姿”を見せていないけどあの男にはもうあの技は通用しない。
夫婦剣の特性…磁石のように互いを引き寄せるというもの。
故に、所見あってこそ相手に通じる技なのだから。
もう先程のでその効果は分かっただろう、二度も同じ手にはまる者は三流でない限りそうそういまい。

「オオオオオオッ!」

思ったとおり…。相手はおそらくなにかしらの魔法で防御したのだろう、ダメージはあるだろうがそう深くもない。
男はその場で止まり魔法陣を展開する。なにかしらの魔法を使おうとしている事は明白。
すぐに迎撃に移せるよう思考を回転させようとして…停止した。
男の展開した魔法陣は私がいつしか前に一度だけ出した魔法陣と色は違うが同じものだった。

「テアアアアアッ!」

それで動作が遅れてしまい突如として地面から出現した幾重もの光の棘が私に迫ってくる。
それをなんとか夫婦剣で切り裂き殺気の出ている方向を向いたがそれまで。
すでに男は目の前まで迫ってきていてその鍛えられた足を私目掛けて横なりに振ろうとしている。
途端、場面がスローモーションのようになり男の足が私の体に触れようとしているところで私は体を必死に捻じ曲げる。
頭からの“せめて致命傷だけは避けろ!”という警告のような命令で全身を瞬時にできるだけ身体強化を施し、さらにそこに夫婦剣を置いて盾にしようと…。

「カハッ!?」

だけどそれは間に合わずもろに男の回し蹴りを脇腹に喰らってしまい私は受身も取れずに吹き飛ばされ一本の木に激突する。
その影響か激突した木はそのまま折れて後ろに倒れた。
っぐ…!? あばらが何本かいったかもしれない。
あっちはこっちがバリアジャケットを纏っていると思って放った可能性も捨てきれないけど、それでも動きに制限がかけられたのはまずい。

「はぁ、はぁ…中々梃子摺らせてくれたな」
「そう…カフッ! 思うんだったら…もうちょっと手加減して、欲しいわね。こっちはバリアジャケットなんて便利なものは纏っていないんだから…」
「なにっ!?」

話の途中で口から血を吐き出す。
…ヤバ、結構ピンチかもしれない。
私の発言と現状でどうやら本当だと分かった男は一瞬すまなそうな表情をするが、それでもすぐに冷静を取り戻し、

「…それはすまなかったな。だが、私にも譲れないものがある。お前の魔力…頂くぞ」
「そう、簡単にやられるものですか! |停止解凍《フリーズアウト
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