第二章 A's編
第二十七話 『強襲』
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っていた。
(それに私は二人と違ってたまに月の反射で髪が光っちゃうからより一層神経を集中しないとたちまち餌食にされちゃう…)
シホは用心しながらも、だが奇襲する事に力は緩めなかった。
そこでふとシホは魔力の気配を感じた。それも結界のようなものが迫ってくる感じである。
世界に敏感なシホだからこそすぐに気づけたものだからすぐに二人を呼んだ。
それで一時中断になり二人には少し言い訳をしながらも先に帰らせた。
と、同時に結界が自分達の領域にまで及び遠めに見えていた二人の姿も掻き消えた。
(誰かが町全体に広域の結界を構築したのか…?)
そう思いながらもシホは颯爽に山を駆け下りていく。
すでに武装も完了して魔術回路も開いている。
(もしかしたらまたロストロギア関連の事変かもしれない…! なのはもこの異変には気づいているはずだし狙われているかもしれない!)
「急がないと…!」と声を出して足に魔力をこめて山を抜けようとした矢先、シホは人一人にしてはやけにでかい魔力反応に気づき咄嗟に上を向いた。
そこにはアルフと似ている青い狼が空からシホを見下ろしていた。
青い狼―――ザフィーラは地上に降りて無言でシホを威嚇している。
「いきなり現れてなんですか…? 私、今急いでいるんですけど…」
「………」
「だんまり、か…どうやらアルフと同じ使い魔みたいだけど…私はこの先にいかなければいけないの。だから…」
―――投影開始
その手に干将・莫耶を投影し、
「押し通らせてもらうわ…!」
「!…そうか。使い魔の存在を知っているという事は、やはり管理局の関係者らしいな」
「属してはいないけれどね…。私、そういった組織は苦手な部類だし」
「そうか…。いや、今は理由は聞かん。しかし魔法を使ったというのに魔法陣が浮かばないとは…まぁ、いい」
「貴方の目的はなに…?」
威嚇しながらもザフィーラに尋ねる。
「教える必要はない。知りたくば…」
瞬間、ザフィーラの体が発光し狼の姿から人型へと変化した。
その姿はやはりアルフに似ていて耳と尻尾がそのまま残っている。
だが、その身はかつての自分のように褐色の肌に白い髪。
鋭い目つきと青い服の上からでも分かる鍛えられた肢体…その姿から戦士としての威厳が溢れている。
そしておそらく近接タイプなのだろう、腕に銀色の手甲をはめている。
「私を倒してから聞け!」
ザフィーラはそう叫びシホへと飛び掛っていった。
それをシホは、
「ええ。なら、そうさせてもらうわ!」
受け答えをして疾駆した。
◆◇―――――――――◇◆
Side シホ・E・シュバインオーグ
「ハアアアアアアッ!!」
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