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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 召喚士の軌跡
第一話 気が付いたら空
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いいわ、十六夜君」
飛鳥は逆廻に対して警戒心剥き出しだった
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢さま」
十六夜は警戒される視線を軽く笑いながら受け流す
…ところでさっきから気になっているあの気配は何なのだろうか
「で、呼び出されたはいいけどなんで誰もいねえんだよ。この状況だと、箱庭とかいうものを説明する奴が現れるもんじゃねえのか?」
「そうね」
ブツブツと呟く十六夜と飛鳥
「仕方ねえな。こうなったらそこに隠れている奴にでも聞くか?」
「あら、あなたも気付いてたの」
どうやらこの二人も気付いていたようだ
「当然、かくれんぼじゃ負け無しだぜ。そっちの二人も気付いてんだろ」
十六夜が俺達の方を見ながら言う
「風上に立たれたらイヤでもわかる」
「あれで気配を隠してるつもりだったらかなり笑えるな」
春日部が気づいてたのには驚いた
どうやらここにいる全員が気付いてるみたいだ
「へえ、おもしろいなお前ら。
おら、わかってんだろ、おとなしく出て来いよ」
十六夜は振り返りながら言う
「や、やだなあ御四人様。そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?
ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じて ここはひとつ、穏便にお話を聞いていただけたら嬉しいでございますよ?」
「断る」
「却下」
「お断りします」
「じゃあ俺も」
「あっは、取り付く島もないですね♪」
黒ウサギはバンザーイ、と降参のポーズを取る
にしても、あの目はなんか気にいらねぇ。ありゃ他人を品定めをする目だ。
そんな時、春日部は黒ウサギの隣に立って黒ウサギのウサ耳を根っこから鷲掴みして引っ張った。
「えい」
「うきゃぁ!? ちょ、ちょっとお待ちを! 触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠 慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きにかかるとは、どういう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
黒ウサギはどうにか耀の手から逃れて彼女の正面に立った
へえ、おもしろいな
「へぇ? このウサ耳って、本物なのか?」
「じゃあ、私も」
俺と同じ考えなのか十六夜と飛鳥が黒ウサギの耳を左右から引っ張る。
「え? ちょ、ちょっとお待ちを!? あ、あ……あ──っ!」
耳を引っ張られた黒ウサギは悲鳴を上げ、その絶叫は近隣に木霊した。
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