第63話 =魔法=
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、と言うことになると言えないらしい。
「オース・ナウザン・ノート・ライサ・アウラ。これくらい憶えろって」
「お前みたいに日本語じゃないんだって……」
ジト目でこちらを見てくるキリトだが術じゃなくとも魔法のスペル、雷系や付加魔法の現状で使えるものくらいならすでに俺は暗記できている。
「…ハイカ・ヴァンナ・ディンム・ダマンナ」
俺が詠唱をするとリーファとキリト、そして詠唱した本人である俺に防御ブーストのバフが掛けられた。
「おぉ、やるねリクヤ君。キリト君も使える魔法は暗記しておいた方がいいわよ。いくらスプリガンのしょぼい魔法でもそれが生死を分ける状況だってひょっとするとないとも限らないし」
「もしかしたらキリトが覚えていたおかげで助かって感謝する、なんてこともあるかもしれないしな」
ニヒヒと意地悪っぽく笑うリーファと俺。それに対しキリトは若干傷ついた様子でまた呪文の練習に取り掛かった。リーファの「力の意味を覚えて、魔法の効果と関連付けて覚えるのがコツ」という助言をもらい、何とか初級の幻惑魔法は覚えられたらしい。…まぁ単語数は5というとてつもなく短いものだが…。
「まさかゲームの中で英熟語の勉強みたいな真似することになるとは思わなかったからなぁ…」
「言っておきますけど上級スペルなんて20ワードくらいあるんだからね」
…20ワード、少ないな。と俺は思ったけれどそれを話すとキリトどころかリーファにまで変な目で見られた。どうやらキリトは暗記が苦手らしくて二桁のワード数を言った瞬間、自分の選択肢の中からすでに魔法を捨てておりそのストレス解消のためかオークを何匹も屠っていた。俺もスキル上げのため、魔法を使おうとするのだがキリトの手から放たれる斬撃の威力がすさまじくてフィールドモンスターの中では結構な強さを持つオークすらも柔らかい何かのように斬られて行きポリゴンへと姿を変える。後ろを警戒しようにもユイの索敵魔法も泣いて逃げ出すレベルのレーダーがあるのでほぼ意味が無い。
「あ、メッセー入った。ごめん、ちょっと待って」
なにやら考え事をしていたリーファが顔を上げてメッセージを開くがそれを読んだ瞬間、難しい顔をして画面とにらめっこをしている。それが気になった俺とキリトが近づいた瞬間、
「パパ、にぃ。接近する反応があります」
鈴のような声で警告が。
「モンスターか?」
キリトが背中の大剣に手を掛けるのを見て、俺も持つために鞘に結んであった紐から巨大な太刀の柄に手を移動させる。だがユイはそれに対し首を横に振って答える。
「プレイヤーってことか……何人?」
「…多いです……12人!」
「じゅうにっ!?」
ユイの報告に俺たち全員絶句した。ルグルーを使うのはシルフく
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