第63話 =魔法=
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やってきた。
「辛気臭くなるなっての!…そんな顔でアスナに会ってもあいつは喜んじゃくれないぞ!」
「わ、悪かったって…」
「ほら、モンスター気付かれた…」
「俺は悪くないぞ!?」
キリトの言うとおり悪いのは俺だがこんなしょうもないかけあいでもキリトの顔には先ほどの悔しそうなそんな表情は消えていた。
「ちょうどいいや。術……いや、魔法の練習だな……」
その場に立つと軽く翅を振るわせる。どうやらすでに回復しているらしくフワリと浮くことが出来たので早速飛び立ちそのモンスターとの高さまで到達すると標準をその鳥モンスターにあわせる。
「正義の意志……雷撃の剣となり咎ある者に降り落ちる……サンダーブレード!!」
詠唱スペルを完成させるとその鳥たちの上空に雷を纏った大きな剣が。それが現れた瞬間、鳥を挟むように魔方陣が出現し剣が中心につき刺さる。そして纏っていた雷を放出し鳥たちを電撃が襲う。
「…おぉ…すげぇ…」
初代くらいからあるこの術、新作が出るたびにどんどん壮大になっていくがそれを目の前で見ることになるなんて…迫力が大きすぎて発動した自分が驚いている。
地面に降りると早速キリトがログアウトしておりさっきのリーファのような姿勢になった。
「おかえりー。意外に早かったな」
「うん、家の人が料理作ってくれてたから」
いい家族だな、と思いアイテム欄から緑のストローのようなものを取り出し口に含む。雑貨屋で1ダースほど買ってきたのだが昔に作られたような煙草みたいだった。吸うと甘いハッカが口の中に広がって結構美味しい。ちなみにその息を吐くと白い息が出るのでマジで煙草みたいだ。煙草は嫌いだけどこれはちょっと病み付きになりそうだな…。
「なに…それ…」
「スイルベーン特産の煙草みたいなもの……いる?」
そのストローを投げるとリーファはマジマジとそれを見つめ、しばらくするとぱくっと口にくわえた。リーファには相当強烈なものだったのか吸った息を吐くとケホケホと咳をし始めた。
「だ、大丈夫か?」
「ケホ、うん…大丈夫…ケホ…」
しばらく咳をしたあと、この先のことなどを聞いているうちにキリトがログインしてきてここから例の洞窟、ルグルー回廊にむけて飛ぶことになり3人が翅を広げたその時…
「……?」
「…キリト、感じたか?」
「どうしたの?」
「なんか…誰かに見られた気がして…」
キリトの言葉に同意する。だが、後ろを見ると誰もいない。木の後ろに小動物くらいなら隠れそうだが今の視線は完璧に人間のものだ。
「見られた気がって……そんな第六感みたいなもの、あるの?」
「…さぁ?」
そんな事を言われても俺は知らないが、キリトが言うには『誰か
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