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第八話 六課、誕生
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ロストロギアが関わってくるとなると、歴史が大幅に変わる可能性すら出てくる。
「そこから考えればロストロギア強奪事件と時間遡航未遂について関与が全くないとは考えられないだろう。」
ここまでの話で何故正史管理第六課が設立されるにいたったのかが、分かったのだろう。アリスは半ば答えを口にする。
「つまりは正史管理課と遺失物管理課の融合部隊。」
グレイルはアリスのその言葉に頷く。
「それが正史管理第六課になるんだ。」



「で、正史六課を設立する理由は分かったわ。けれど私たちという戦力を一点に集中する理由は何?」
アリスたち三人は正史管理第六課の設立する理由についてははっきりと理解できていた。
ただ、アリスたち三人を一部隊に結集させ、たかが一部隊とはいえないほどの強大な戦力を集める理由はいまだに分かっていなかった。
これを聞いたグレイルはしかし、ためらうことなくあっさりと答えた。
「それは簡単だ。相手が非常に強いのが理由だ。」
「随分とあっさり言ったわね。」
「もう隠してもしょうがない。三人には納得して参加してもらわないと困るからな。」
あきらめたように嘆息し、さらっと白状するグレイル。
「今まで起きた百数十件の時間遡航未遂の中で実際に遡航を許してしまったのは十数件だ。その十数件も本当は阻止できていたはずなんだ。」
「でも実際は阻止できてないんだろ?」
「そう、それがお前たちを一つの部隊に集める理由だ。」
「どういうことだ?」
誠也は首をかしげグレイルに問う。
「遡航の現場には全て到着できていたんだ。ただ、どれも近くにいたと思われる敵に攻撃されてな。全員敗北して、結果時間遡航を許してしまったんだ。」
「なるほどな。それで俺達三人の力が必要なのか。」
「ああ。できるだけ少数精鋭に足るだけの戦力を集めたかったんだ。」
その第一候補がお前らだったんだ。そう言って締めるグレイル。
正史管理課も保有する戦力が決して少ないわけではない。
だが、その保有戦力は合計であり、一人あたりの戦力はそこまで大きなものではなかった。
そして、それが今回の時間遡航事件において大きな欠点として現れてしまった。
その欠点を補うために新たに設立されるのが一人あたりの戦力が大きく、またロストロギアに対する専門性も有した正史管理第六課である。
「大体わかったわ。上層部は相当今回の事態を重く見ているみたいね。」
「ああ。」
「ちょっ、ちょう待って!」
グレイルの説明にアリスは納得した表情を見せたものの、ひさめがそれを制止する。
「どうしたのよ、ひさめ。」
「わたしには何が何だから分からへん。部隊の設立の理由も分かった。私たちが一つの部隊に集められる理由も分かった。けど、それと次元世界の危機にどうつながるん?」
「ああ、そこか。確かに説
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