転生しました
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「さてと…………むっ、アレは紫藤イリナか…………誰か居るな」
紫藤イリナと遊んでいる男。それがこっちを見て睨みつけて来た。転生者なのかも知れない。とりあえず、俺はイリナとかどうでも良いから放置だ。だから、修行をはじめる。とりあえずは現状の身体スペックの計算だ。なので、山で動きながら調べる。
「オーフィス、ドライグ、聞こえる?」
『ん…………我を起こしたの…………お前…………?』
『今度の主は潜在能力はあるようだ』
「俺だよ。二人共、これからよろしくな。さて、早速だが訓練を付けて欲しい」
『ん。我、わかった』
『こちらも問題無い』
そんな訳で、山の中で居るのだ。
「…………にゃっ…………にゃぁ…………」
そんな時、弱々しい猫の鳴き声が聞こえて来た。
「どこだ?」
『ん。右』
「ここか…………」
オーフィスの指示に従って向かうと、白猫が怪我をして倒れていた。しかも尻尾が二本有る。
『ふむ。この猫は猫又か』
「確保するよ」
白猫を抱き上げて、治療しようとして…………固まった。
「どうやって治療すればいいと思う?」
『…………我の力を…………増幅…………』
『それをこっちで与える』
「赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)が使えるのか…………なら、頼む」
『『ん(任せろ)』』
それから、黒と赤の篭手を作り出す。黒の方から膨大な魔力が出て来て、Boostと赤い方が増幅させる。
『Transfer』
膨大な力の奔流が白猫へと流れ込んで行く。すると瞬く間に猫の尻尾が多数出来る。それと同時に傷がゆっくりと治って行くが、間に合いそうにない。
「仕方無い。エクスカリバー」
王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)からエクスカリバーを取り出して、その鞘である全て遠き理想郷を取る。アーサー王伝説における常春の土地、妖精郷の名を冠したエクスカリバーの鞘だ。その能力は不死の力とされ、所有者の傷を癒し老化を停滞させる。鞘が機能していた間の治癒能力は吸血鬼並だという。これを使う。というか、面倒なのでエクスカリバーごと叩き込んだ。
『そのような強力無比な神器を与えて良いのか?』
「構わない」
エクスカリバーを与えただけあって、直ぐに治療が完了した。白猫は気を失ったままだが。
「さて、今日は帰るか。訓練メニューを作成しておいてくれ」
『『ん(任せろ)』』
それから、俺は白猫を連れて家に帰った。この白猫は小猫…………白音だろう。
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