暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン 《黒の剣士と白の死神》
第一部 全ての始まり
第一章
第一話 デスゲームの幕開け(前編)
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《時は、二年前、最悪の事件が起こった日にさかのぼる。》



「ぬおっ……とりゃっ……うひええっ!」

「ははは…大事なのは初動のモーションだぞ、クライン。」

「大丈夫か?クライン。いろいろと。」

「うるせえキョウヤ。…だってよう、動きやがるぜ…こいつ。」

動かないわけが無いだろう、俺はそう思ったがキリトが突っ込んだので言わなかった。

「クライン、体を動かすんじゃなくて、モーションを起こす感じでやってみろ。」

「モーション…モーション…」

クラインが呪文のように繰り返しつぶやいてるのを見て、俺は苦笑した。



俺は、近くにあった岩に腰掛けると、クラインとキリトの会話を

見物しつつアイテムの整理を行った。

クラインの持つ剣がギラリと鈍く光り、オレンジ色に染まる。

と同時に、クラインは青い獣を倒した。

そのあと喜びの舞(?)を踊っている。

どれだけ時間がかかるんだよ…と思ったのはここだけの話だ。

岩に寝て、手を空にかざす。

この手も、

この空気も、

この草原さえも全て作られたもの―――偽物とは思えない。

VRMMOでは、(設定さえできれば)何でも作れるし、何でもできる。

「まさか…な。」

「なんかいったか?キョウヤ。」

「何でもねえよ。」

そのうち、特許などが無くなれば、こぞって様々な国がこれを買おうとするだろう。

……ゲームとしてでなく、軍事演習や、訓練、果てには争いのために。

あくまで可能性の話だが、十二分にありえる。

俺は、この世界に初めて恐れを感じた。

いやな考えを振り払うかのように、俺はウィンドウを開き、ログアウトしようとした。

その瞬間、

_____________________________________

俺の目の前にモンスターがPOPした。
  ・・・

すばやく距離をとり、片手剣を装備。


まずいな…と俺は思った。

こいつ…まったくステータスがわからない。

外見は灰色のオオカミなのだが、そこらにいるやつとは何か違う。

オーラと言うか、危険な雰囲気を出している。

と、オオカミが動いた―――

その瞬間!

「ぐあっ!!」

一撃でHPバーがゼロに、いや、わずか数ドット分だけ残る。

俺は叩きつけられ、草むらに飛ばされる。

「「キョウヤ!!」」

キリトとクラインの声が聞こえる。

二人はソードスキルを発動させようとするが、それよりも早く、

オオカミは走り去っていった……



二人がキョウヤに駆け寄る。

「大丈夫か!クライン、おまえポーションは…」

「わりい…さっき使
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