第二章 A's編
第二十六話 『とある出会い』
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の意思もちゃんと尊重してあげるのよ?』
と、むしろ応援するような発言をしてくれた。
だから私、頑張ってみようと思います。
…それになぜか分からないけど近くに私の敵の気配がする気が…。
あの、前まで一緒によくシホちゃんといたフィアットちゃんから匂うよ。
クスクス…私とシホちゃんとの仲を邪魔する子はいけないんだよ? なんでか分からないけどお腹がクゥクゥしてきました。
クスクスと笑ってゴーゴー♪…っていう言葉がなぜか頭に浮かんできたけど、なんだろう…?
……………
…………
………
…なんか変な電波を拾っちゃったのかな?
正気を取り戻した後(脳内トリップ終了とも言う)、なぜか非常に恥ずかしくなっちゃって猛省したい気分。
そして「ハッ!」と当初の目的を思い出して私は借りた本を返しに来たついでに次は何を借りようかと思案しているところ。
ふと、私の視線の先には車椅子に乗っていて精一杯手を伸ばして高い場所にある本を取ろうとしている少女の姿が映る。
その子はたまに見る子で、同い年みたいに見えなくもないから話しかけても大丈夫かなと…そう、何度も思っても、でも人見知りの影響で見送っていたけど困っているのなら助けてあげたい。
それで未だに取ろうと奮闘している女の子の目当ての本を変わりに取ってあげた。
うん。いい事したよね。
「あ、もしかしてシホちゃん…!? あ…」
「え…?」
そこで何故にシホちゃんの名前が出てくるのか分からなかった。
相手の子も間違えてしまったという顔をして顔を赤くして固まっている。
…え、と。どうしよう…?
しばしの沈黙が続いたけど、
「…えっと、間違えてすみません。私の勘違いやったみたい。その、ごめんなさい」
「え!?…い、いいですよ。気にしないでください! 誰だって勘違いくらいしますから…!」
それからなぜかお互いに返事のパスを続けていたけど、やっと冷静な思考に戻ってきた。
だからまずは取ってあげた本を少女に渡す試みをしてみた。
「あ、その…おおきに」
「ううん。別に構わないよ。それよりさっきのって…?」
「あ、やっぱり失礼やったよね?」
「え? あ、そうじゃないの。ただちょっと気になっちゃって…」
「うん。そうやね…私の唯一のお友達が前にもこうして助けてくれたんよ。
スーパーの買い物の時もおんなじ感じでやったから、つい…」
「さっきのシホちゃんって名前の子?」
「うん、そうなんよ。って、そうや。まだお互い自己紹介しとらんかったよね?」
「あ、そういえばそうだね。私の名前は月村すずか」
「すずかちゃん…。私の名前は八神はやてっていいます。なんか変な名前ですよね」
「そんなことないよ。それよりさっき会ったシホちゃんって子。
もしかしてはやてちゃ
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