転生
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るだろうと呆れるが、残念ながら当の本人はそれを無視して生きてる喜びを噛み締めていた。少しオーバーな気もするが、そこは多目にみてほしい。
「喜んでるとこ悪いけどどうするよ?」
「ん? 何をですか?」
「何をって……決まってんだろ。転生だよ転生」
「……すみません。生きてる素晴らしさに感動してて忘れてました」
「そうかよ。だがまぁ今はそんなことは置いといて、だ。どうするよ? 転生するならお前が向こうの世界で楽しめるように最低限のことはしてやるし、転生しないならちゃんと元の場所に帰してやる。ただし、この空間での記憶は消さしてもらうけどな」
それを聞いてしばし彼は考える。今いる世界はマンガやアニメのように魔法もなければ超能力もない平凡な世界だ。だがそれは逆にいうとそれだけ平和な世界ともいえる。
その平和な世界に若干物足りなさを感じているが、彼は今の生活を結構気に入っている。わざわざ危険を冒してまで刺激を求める必要はない。だが……
(どうしよう……転生したらどうなるのか物凄く気になる。こんな機会二度とないだろうし……)
好奇心は時として最悪の展開を引き起こす。そのことは彼も重々承知している。
「時間ないからあと二分以内に決めろよ」
「ちょっ!? 早すぎませんか!?」
「お前の後ろが詰まってんだよ。だからお前ばっかに時間掛けるわけにはいかないんだよ」
その言葉を聞いて彼は先程の話しを思い出した。転生するのは自分だけではないことを。
(それにしてもどれくらいの人数に声を掛けてるんだろう? まさか全人口じゃ……)
「んなわけないだろう。全国の少年少女だけだ。それよりいいのか? あと一分三十秒」
「十分多いです!……じゃなくて! 聞きたいことがあったんです。転生するメリットとデメリットを教えてください」
あまりの人数の多さにおもわず突っ込んでしまったが、そんなことは今いい。転生するかの判断材料を増やすために彼は神様に質問した。……時間があるか少し心配だが。
「わかった。だが一度しか言わないからな? 聞き返すなよ?」
「はい。時間ないので巻でお願いします」
「お前がそれを言うかよ。では、ざっくりいくぞ。まずはメリットだが、複数特典チートを引っさげて別の世界に行ける。さらに五体満足持病障害無しがデフォルトだ。ちなみに容姿は不細工には絶対ならない」
あまりのメリットの多さに彼はおもわずずっこけそうになった。特典チートを複数引っさげるだけでも十分だといのに、さらにざっくりの説明ということはまだなにかメリットがあるに違いない。
(けど、上手い話しには裏がある。これ絶対デメリット凄いでしょ……)
「そしてデメリットだが、一つ目は確実に原作に関わ
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