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王道を走れば:幻想にて
第四章、その6の3:一線 ※エロ注意
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の液体をまじまじと見詰めながら、口元へ運んだ。潤んだ唇が指ごと精子を加え、舌の上に流す。慧卓は呆気に呆気に取られたまま彼女の痴態を眺めていた。服が完全に乱れた美麗な女性が、男が吐き出した精液を口へ運ぶ様を。
 アリッサはまるで、葡萄酒を飲むのと同じ要領で口の中で精子を確かめてから、喉を鳴らした。そして、心燻るような声色で言う。

「・・・変な味」
「っっ!!アリッサさんっ!!!」
「っ!?」

 慧卓はアリッサの手首を掴み寝台へ押し倒す。我慢がならなかったのだ。熱に浮かされたような甘いその表情は、男として耐えられるものではなかった。
 未だ若さによって滾る陰茎をアリッサの秘所へと押し付ける。亀頭に残った精子が下着を濡らし、彼女の陰部を押しやった。びくりと震える彼女に気付かず、慧卓は下着をずらそうとする。 

「も、もう・・・俺っ!」
「ま、待って・・・お願いっ・・・それ以上しないでっ・・・!」
 
 慧卓は焦れたように顔を向けて、身体の動きを止めた。アリッサは怯え竦んだ表情をして見返していたのだ。

「・・・ケイタク殿・・・怖い・・・」
「・・・・・・すみません。本当に、ごめんなさい・・・」

 陰茎を離しながら慧卓は言う。気まずき雰囲気が漂う中、アリッサは諭すように言った。

「・・・け、ケイタク殿には、コーデリア様がいるのだろう?だから・・・王都に帰るまで操を立てた方がいいと思う・・・。私としても、あの人を裏切ってしまうだけだ。だから、やめておいた方がいい」
「・・・そう、ですよね・・・」
「で、でも・・・」

 アリッサは空いた手で慧卓の頬を撫で、一抹の期待を孕んだ目をして言う。

「此処に居る間だけでいいから・・・最後の一線を越えないなら・・・しても、いいぞ?」
「此処とは?」
「エルフ領内なら。・・・時と場所と状況を考えてくれれば、いつでも、いい」
「・・・い、一線って?」
「・・・い、言わせるのか?」
「・・・」
「・・・中に、入れないなら」

 幾秒かの沈黙。ごくりと唾を飲み込む音が、雨が打ちつけるのと被さって、やけに大きく聞こえた。やがて慧卓は一度身を離すと、静かに告げる。 

「全部、脱ぎましょうか」
「・・・うん」

 隗より始めよといわんばかりに、慧卓は汗だくとなった上着を脱ぎ捨てて全裸となる。引き締まった肉体を再度見遣りつつも、アリッサは先ず、肌蹴た上の寝巻きを脱いだ。女性の美を残しつつも鍛え抜かれた端麗な裸体が露になり、アリッサは恥ずかしげに視線を逸らす。
 そして膝まで降ろされていた下の寝巻きを取り払い、見事な美脚を披露する。後に残るは性器を隠す、下着のみ。紐に手を掛けようとするもアリッサは動かず、それを脱がす勇気が沸けずに居た。慧卓は痺れを切らし、彼
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