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王道を走れば:幻想にて
第四章、その6の3:一線 ※エロ注意
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まえば、後は済崩(なしくず)しであった。慧卓は両方の手で以って、夢中になって彼女の胸を犯す。寝入った彼女を起こさぬよう注意を払わねばならぬのに、手付きは焦らされる獣の如く、僅かに乱暴さが混じっていた。極上の柔らかさと感触のよさを誇るそれを慧卓はまじまじと見詰め、円を描くように捏ねる。心成しか彼女の寝顔に紅が差しているようにも見えて、それが何とも可憐に見えてしまう。

(・・・さ、最低過ぎる・・・俺。寝込みを襲うなんて・・・。でも・・・)
「我慢なんてっ・・・」

 慧卓は更なる禁忌を侵略する。胸を揉むだけに足りず、乳首まで弄りだそうとしたのだ。顔に緊張を浮かべてその突起を見詰め、指先で摘む。思ったよりも硬さが無く、かといって柔らかいものでもなかった。何と無しに悪戯っ気が触発された慧卓は、爪先で彼女の乳首を押し込んで、ぴんと弾いた。

「あんっ・・・」
「っっ駄目だ・・・」

 理性を吹き飛ばすような可憐な喘ぎ声に、慧卓は我慢の堰を切らす。己の下半身を覆う邪魔な布を脱ぎ捨てて、滾りに滾った一物を露出させた。先走りを零すその先端を、欲情のままに彼女の太腿に押し付けた。一瞬、彼女の身体がびくりと震えるが慧卓は気付く余裕も無く、ただただ感動に浸るだけである。

(気持ちよ過ぎる・・・手とは、比較にならないっ・・・!)
「っ・・・ぁぁっ・・・はぁ・・・」

 言葉の通りであった。厠にて行った自慰を比べるのが悪魔的な発想と思えるほど、彼女の太腿は上品に、そして淫らに彼を歓迎してくれる。慧卓は名残惜しさを抱えながらも彼女の胸から手を離し、片手を寝台に突く。そして己の一物をもう片方の手で押さえ、ぐりぐりと彼女の太腿に擦り合わせた。性急に過ぎた亀頭のぬめりが引き締まった肉肌に塗り付けられ、カリや裏筋が刺激される。筋肉の張りが素晴らしくて腰がかくついてしまい、恍惚の表情を浮かべてしまうほどの、至高の法悦ともいえるものであった。
 果たして自分のようなものがこの悦楽を受けていいのかどうか、このえにもいわれぬ悦楽を自分だけで独占していいのか、思わず疑問が慧卓の脳裏で浮かんでしまう。しかしそれは矢のように直ぐに過ぎ去る愚問であった。アリッサに親しく、そして彼女に近しき立場であるからこれを得る機会があったのであり、他者の可能性など微塵も認められない。加えて他者であれば、彼女は既に抵抗を物ともせぬ陵辱の憂き目とあっていたであろう。彼女の太腿と双丘のみに侵略の手が向かうのは、自慰のみに留めようという己の意思あってこその所業である。
 倫理的にも適合せず、社会的にも逸脱した答えで慧卓は己を納得させた。常人の常識を無視する事で得られる快感は一入であり、慧卓の亀頭の割れ目からは先走りの汁が溢れ、彼女の肌を穢していた。
 ふと、慧卓は自慰の傍らに彼女の股間部分を
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