第四章、その6の2:東のエルフ
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・・・アリッサさん、そう機嫌悪くしちゃ絶対に眠れーーー」
「だからだまーー」
涙目で振り向こうとしたアリッサと、彼女の肩を掴もうとした慧卓の左手が交錯した。幾枚の布越しに、慧卓の滾った一物がアリッサの引き締まった臀部の線を突く。そして彼の左手は何の因果があろうか、見事に整った控え目な彼女の乳房を握ってしまった。そして此処に至り慧卓は気付く。彼女が纏う寝巻きとは一般にはネグリジェと呼ばれるそれであり、同時に、非常に布の薄いものであった。もしかしたら明るみでは、彼女の乳房の突起すら透けて見えるのではないかと思えるほどであり、まして掌の内では、その柔らかみが直に感じてしまえる。アリッサは今宵、寝巻きの下に下着を着用していなかった。
慧卓は欲に駆られたように思わず、腰を身動ぎさせた。瞬間、陰部の先端が彼女の臀部の谷間をなぞり、偶然、偶然にも彼女の花園を撫でてしまう。
「っっっっ!!!!」
アリッサはびくりと震えて、目端に小さな涙を浮かべて顔を背ける。慧卓はその態度を見て、己の分別のつかぬ行動を自覚する。そろそろと離れていく彼の身体を尻目に、アリッサは彼に見えぬ場所で目端から涙を零していた。彼女の胸がばくばくと、まるで火薬が炸裂しているかのように鼓動している。アリッサは自身の胸中にふと湧いてしまった思いを感知しつつ、しかし理解できないでいた。
(ね、寝るんだ!今日はもう寝るんだ!悪い気がしなかっただなんて・・・ただの気の迷いなんだっ!!)
彼に触れていた部分がやけに熱く感じる。腕も臀部も、そして胸元も。口元から抜けていく息には、戦場に立っていた時とはまた別種の熱が篭っていた。それが扇情の息だと知れば、アリッサは一体どのような言葉を漏らすのだろうか。
懊悩を抱える彼女とは一方、慧卓も慧卓で、自覚のある興奮が冷め遣らないでいた。特に、アリッサを虐げてしまったその一物に関しては、痛いほどに滾っているのが理解できた。
(・・・治まらない、よな、これ)
此処までに腫れてしまったのは、王都で湯浴みの奉仕を受けた時以来である。あれ以降、慧卓は己を律するという意思の下になるべくその手の欲望を封じて日々を送っていた。しかし今、彼の肉槍は一度意識してしまった温かい女体に反応して、完全に屹立してしまっているのだ。慧卓の理性は、これは一度欲望を放出しない限りは決して収まらないと、冷静に告げている。
何とかアリッサが眠るのを待った後、厠にて自慰をせねばなるまい。背後の感じるアリッサの息遣いですら、慧卓の欲求を掻き立てるものに聞こえてしまうのだから。男として生れ落ちた宿命が、彼の本能に火を燈し、眠気などという人の欲求を忘我の境地へと追い立ててしまった。慧卓は己の先端から、先走りのような湿ったものが溢れてしまうのに気づき、ますます冷
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