第十八話 プールその五
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「青と白ね」
「白もあるの」
「どっちも競泳水着だけれど」
「それでどっちがいいかっていうのね」
琴乃は里香の表情を見て察して言った。
「そうよね」
「ええ。どっちがいいと思う?」
「青じゃないの?」
言乃はこう里香に答えた。
「学校のプールだとね」
「青ね」
「皆大体青とか黒の水着だから」
スクール水着もこうした色だ。紺が一番多いだろうか。
「そこに白だと」
「目立つわよね」
「かなりね。そういうことで目立ちたくないでしょ、里香ちゃんは」
「ちょっと」
これが返事だった。
「そういうのはね」
「でしょ?だからよ」
「青がいいのね」
「白はまた別の場所でね」
着ればいいというのだ。
「里香ちゃん色白いし白似合うと思うから」
「そう。それじゃあ」
「まあ私的には里香ちゃんは青だけれど」
「何か最近私の色青になってきてない?」
「なってるわね」
こう自分の前の席に座る里香に話す。琴乃も自分の席に座ってそのうえで里香と向かい合って話している。
「実際ね」
「そうよね、やっぱり」
「私が黄色でね」
琴乃は自分の色のことも言った。
「あと景子ちゃんが赤で」
「美優ちゃんが緑、彩夏ちゃんがオレンジで」
「それぞれ決まってる感じよね」
「確かに私青好きだけれど」
「私も黄色がね」
琴乃は髪飾りは黄色のものを今付けている。里香は自分の鞄に青いネコ型ロボットの人形を付けている。
「好きだし」
「自然に色って決まるのかしら」
「そうかもね。けれどね」
「琴乃ちゃん学校の水着は」
「黒だから」
それだと答える。
「そっちの色だから」
「やっぱり黄色は、なのね」
「変に目立つから、学校のプールだと」
「白と同じでよね」
「そう、白とか黄色とか赤はね」
「オレンジや緑もよね」
それぞれの色はだった。青以外の。
「目立ち過ぎて」
「そうなるわね」
「そうよね、やっぱり」
「プールで目立つとね」
琴乃は苦笑いで学校のプールのことを話した。
「後が厄介だからね」
「男の子の視線がね」
「そう、それ」
まさにこれだった。
「それがあるから」
「だからよね、やっぱり」
「そう、それに気をつけないと」
後が厄介だというのだ。
「学校の水着は目立たない」
「それが大事よね」
「そういうこと。ただ海とか学校の外だとね」
そうした場所の場合はどうか、琴乃は里香にこのことも話す。
「刺激過ぎるのはあれだけれど」
「それでもよね」
「そう、目立たないとね」
そうでなければ駄目だというのだ。
「だって。何だかんだで水着を選ぶのって」
「普通の服を選ぶのと同じで」
「注目されたいっていうのがあるのは確かじゃない」
「そうなるわよね
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