第二十三話〜本音〜
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とになってしまう。
フェイトにとってはなのはの力になれないことが一番の恐怖であった。
機動六課・中庭
中庭でフリードと昼寝をしてからライはよくここを訪れるようになっていた。いつもなら今の時間、日が沈む前の夕日を見て心を落ち着かせるのだろうが今の彼の表情は沈んでいた。
模擬戦での介入。それを行ったことに後悔はない。だがそれをしたことでなのはを精神的に追い詰め傷つけたと考えてしまうと自分の介入が正しかったかどうかは分からなかった。
なのはとティアナが砲撃を向け合った時にライの脳裏に浮かんだのは神根島の祭壇でのルルーシュとスザクの事。本当は分かり合えるはずの2人が憎しみ合う姿。もし自分が介入せずにいたことで親友達の様になのはとティアナの2人が憎しみ合うようにはなってほしくはなかった。そのためだけにライは介入したのだ。
これから2人がどうなるかをぼんやりと想像しながらライは夕日を眺める。
そこにライにとって今最も気になる人物の1人であるなのはがライのそばに立っていた。
なのは「……」
ライ「……」
お互いに何かを言いたいが何をいうべきか、どう言葉にするべきかわからない、そんな表情を2人は浮かべる。
ライ「……ケガは…」
なのは「え?」
ライ「ケガはない?」
なのは「あ、うん。大丈夫だよ。」
ライ「……過去に何があったか聞いてもいいかな?」
なのは「!……どうして?」
ライ「あの時、『失いそうになった』って言っていたから。」
なのは「……」
なのはは座っているライの隣に腰を下ろして静かに語り始めた。
それは彼女にとっての苦い記憶。自分が無茶を重ね堕ちた事。そして怪我を負ったのが原因でリンカーコアを損傷し魔法が使えなくなる可能性があったこと。
なのは「――だからこれは私が失敗したお話。身勝手だけど自分が受けた苦しみをあの子達に味わって欲しくなかったから。でも少し焦っちゃったかな?私もティアナも。」
全てを話し終え苦笑を浮かべながらなのははそう口にした。その表情を見てライは感じたことを口にした。
ライ「笑いたくなければ……泣きたければ泣いてもいいよ。」
なのは「…なんで……どうしてそんなこと言うの?」
ライの言葉でなのはは表情を消して問いかける。なのはの中で溜まっていたものが溢れ出し決壊した。そこからはもう止まらなかった。
なのは「私が泣いたらみんなに迷惑がかかっちゃうんだよ?どうしてみんなに迷惑をかけなきゃならないの?私は笑ってなきゃダメなんだよ!」
ライ「……」
なのは「私はみんなの――えっ?」
激情に任せて叫ぼうとしたがそれはできなかった。なぜならライが優しくなのはを包むように抱きしめ
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