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天才少年と電脳少女
電脳世界の崩壊

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「僕こそが原点、0!すべてをゼロに戻し、もう一度すべてを作り替える!お前は邪魔なんだ!」
龍次はそういうと、俺に殴り掛かってきた。だが俺は難なくかわし、奈菜のもとへと向かった
「いいか、龍次。お前の理想は、双子の俺にもよくわからない。だがこれだけははっきりといえる、お前のその考えは、間違っている!」
そして、奈菜の体格からして計算し、奈菜の体の中心の場所をつかんだ。俺はその体の中心めがけて、生命エネルギーを入れた
その時
ドオォォォォォォン!
とんでもない地鳴りがした。電脳世界が崩壊するのだ。
しかし、崩壊するのは電脳世界の一部だけ。俺は数ミリずらすことによって、計算通りに、奈菜を助け出すことができた
「まさか・・・・なんだと・・・・」
龍次は悲しい目で俺を見つめると、すぐに高笑いを始めた
「最高だ。お前は最高だ。僕は、なれるならお前のような人間になりたかった。もう、僕は元には戻れない。この電脳世界ごと、消える・・・・・」
俺は、いてもたってもいられなかった。俺は左手で奈菜を抱え、龍次の手をつかんだ。戸惑う龍次を、俺は引っ張って、ものすごい速さで崩れていく電脳世界の中心から、走って逃げだした
「なんで・・・・」
「理由は、特にない。突発的な行動だ」
俺は電脳世界の壊れなかった安全な場所に奈菜と龍次を置いた。すると、俺の手は、まるでデータのように、薄く、消えかかっていた
「まずい、お前は早くもどれ!」
そういって、龍次は俺に手をかざした。すると、自然と俺の意識は遠のき、体が消えるような感覚の後、何もわからなくなった
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