『必殺仕……もとい、料理人』
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翌日、いつも通りに午前の授業を終え、昼休みとなった
「よし、昼飯でも食いに行くぞ! 今日はラーメンとかつ丼とカレーと炒飯にすっかな?」
んじゃ俺は、ラーメン大盛りと炒飯にすっかな〜
俺らが食堂へ行こうとした時――
「あの、皆さん!」
突然誰かに呼ばれたと思いきや、姫路だった
「あの……よろしければ、お昼作ってきたので食べませんか……?」
そう言って差し出したのは、風呂敷に包まれた重箱だった
「…いきなりどうしたんだ姫路?」
雄二が若干怪しそうに聞く……そこまで警戒する必要無いだろ
「昨日のお礼と言いますか、何と言いますか……」
若干恥ずかしいのかモジモジしながら言う
「まあいいじゃん! みんなで食べようよ!」
流石明久、食い物になると元気になるよな……俺は無理だが
「そうね、折角作ってきてくれたんだもの。食べましょ」
「そうじゃの」
「……(コクコク)」
「……う、うん。いいと思うよ」
明久達もソレを了承する……俺は死ぬから嫌だし、飛鳥も警戒してる
◆
屋上に出ると、涼風が頬を掠めるように吹き抜けていく。
そんな中、シートを広げ、中心に重箱が置かれる
(さて、この死亡フラグをどう回避するか……)
俺と飛鳥は姫路の腕前の恐ろしさをを知っている……。
去年、俺と飛鳥で姫路の家にお邪魔した事がある。その時に姫路が作ったカップケーキを食べた瞬間、不味い所ではなかった。目が覚めた時には夕方になっていた……あれ以来、料理の指摘すら出来ていない……怖くて
「俺、多分足りねえから何か買ってくるわ」
「それじゃ、付き添いとして私も付いてくよ……あ、秀吉君も来る?」
「むぅ……そうじゃな。それでは行ってくるぞい」
飛鳥、秀吉も救助したか……ナイス
「良いけど、帰って来た時に無くなっていても知らないよ?」
「そん時はそん時さ。どうにかすっから」
明久、テメェはこの後存分に知ることになるだろうな
◇
「それで深羅よ。何故逃げるように来たのじゃ?」
流石秀吉、演劇のホープは欺けないか
「実はな――」
〜事情説明中〜
「……確かに、逃げたくもなるのぅ……」
「私達が多分、最初の犠牲だと思う……言い方は悪いけど、見方を変えれば兵器になるよ。アレは」
「そう言うこった……ん? 島田か?」
「東條、坂本が早く来いって」
丁度良い、女性の犠牲を出す訳にはいかんな……
「いいさ、アイツらの事だから殆ど食ってんだろうよ。今日は俺の奢りだ、好きなもん頼め!」
こうして俺達4人は難を逃れた
◆
「何かコメンね、ウチまでご馳走になっちゃて」
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