二人の少女
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の中で起こったことをフィードバックさせるか、だ
殺されたゼクシードも薄塩たらこもゲーム内で撃たれたと同時に殺された。ここで疑問点が一つ。なぜ、死亡した時間と撃たれた時間が少しずれていたのか。薄塩たらこを例にすると撃たれてからそのプレイヤーを抗議しようとしていた、と菊岡は言っていた
ゲーム内の衝撃を伝えるのに時間が必要だった、ということなのか?
そもそもゲームが現実にフィードバックすること事態あり得ない。SAOだってプレイヤーの死因は外部(・・・)にあるアミュスフィアからの高出力マイクロウェーブだ
ならば、本当の死銃はどうやってプレイヤーネームを突き止めた?その家は?
なんにせよ情報が少なすぎる
あとは実際に相対してみないとわからないな
「はぁ……いろいろ面倒だな」
「どうしたの?」
「ん?」
考え事に夢中でオートパイロット状態の俺の独り言に反応した少女……詩乃。隣には以前詩乃を付けていた少年
「いや……考え事をしていただけだ。……その人は?」
やはり雰囲気が怪しい少年。それはまさしく狂気。が、うまく隠しているな
「ああ、紹介するわね。学校の友達の新川 恭二君」
「はじめまして、新川 恭二です。よろしくお願いします」
にこやかに挨拶してくるが目が笑っていない。腰に剣があったら迷わず斬り捨てたくなる敵意
「ああ……よろしくな」
腰を落としながらもなんとか返答を返す俺
「それじゃ朝田さん。僕はもう行くから。それとさっき言ったこと……本気だから」
詩乃を見た新川の目に映っていたのは狂気、恋慕、そして欲望
その方面に鋭い人間しかわからないような濃度ではあるが確かに含まれていた
「えっと彼とはただの友達で……」
新川が去った後、なんか焦って弁解してきた。その態度と新川の最後の言葉から察するに告白でもされたんだろうな
「俺は詩乃の返事を待つだけだ」
俺がそう言うと安心したように微笑んだ。まわりの人の視線が痛い。暇人多いんだな……このあたり
「ありがとう、燐」
抱きついてくる詩乃。いや、俺も男だし嬉しいよ。でもまわりの目が……。この時ばかりは視線に敏感な感覚が恨めしい
「詩乃……あの新川 恭二には気をつけろ」
「え?」
俺はまわりに聞こえないように耳元で詩乃に話しかける
「俺が言えるのはそれだけだ」
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