二人の少女
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でも、燐君があたしの知らないところに行っちゃうような気がして……」
首だけ回して直葉を見る
その瞳は不安で揺れていた
「大丈夫だ。きっと戻ってくる。現実に。そして、この家に」
肩に置かれた手に手を重ねて微笑みながら言う
「うん……」
直葉もぎこちないながらも微笑えんでくれる
「燐よぉ……」
すっかり空気だったキリトがなんか暗い声で話しかけて来た
「実の兄の前で妹とイチャイチャするなんて挑発してんのか?」
絶賛キャラ崩壊中のキリト。……シスコンめ
「い、イチャイチャなんて……」
顔を真っ赤にしてうつむく直葉。ちなみに現実世界での強さは、俺>直葉>キリトである
「スグと付き合いたかったら俺を倒してからに……」
「うるさい!!」
「グフッ……」
キリトは全てを言い切ることができなかった。我に返った直葉がキリトの顎を打ち抜いたのだ
……見事なアッパーだった
「えっと、違う……いや違わないけど……えっとえっと……」
顔を真っ赤にした直葉は下を向いて少しの間モジモジしていたが
「うー……とにかく何でもない!!」
ダンと地面を足で力一杯踏みつける
……キリトの腹に直撃したんだが、生きてるか?キリト
「そういえばお兄ちゃんもコンバートしたんだよね?」
足退けてあげよ?そのままじゃ話せないと思う
〜数分後〜
「危ねぇ……もう少しで現実世界からログアウトするところだった」
「お兄ちゃんが悪いんだからね」
顔を赤らめて文句を言う直葉。キリトの行動が恥ずかしかったのだろうな
「俺もそう思う」
「うぐ……」
あ、倒れた。キリトが現実世界から精神的にログアウトしました
「で、もう一度言うんだけど、お兄ちゃんもコンバートしたんだよね。ガンゲイル・オンラインに」
直葉は自分の席に座りなおしてシーフードサラダを取り皿に取りながらキリトに尋ねた
「ああ……」
俯せに倒れたままキリトが応える。……物凄く邪魔
「じゃあ、なんで燐君と一緒に大会に出てないの?」
「燐とは準決勝で当たっちまってな」
まあ、そこまで言えば直葉も理由がわかるだろうな
あ、ピラフ旨いな
「つまり、負けたんだね」
「……そういうこと」
なんか元気が無くなったキリト。その時は良くても改めて考えるとへこむらしい
さてと
「ご馳走様。ちょっと出かけてくる」
「ん?どこ行くの?」
「ちょっとね」
「気をつけてね」
「ああ」
軽く手を振ると俺は家を出た
情報を整理するには歩きながらの方がいい。まあ、俺だけかもしれんが
まず問題点は、どうやってゲーム
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