第一章 無印編
第二十三話 『外伝4 各々の日常・すずかの異変』
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の二人が紅茶を飲みながら笑顔で会話をしている。
シホは別段いつもと変わらないが、すずかはまさに恋する乙女のような目をしている。
その光景にさすがの二人も唖然としてしまっていた。
なぜかシホの肩に乗っているフィアットがライバル意識をすずかに向けているように見えたのは、おそらく見間違いではないだろうとなのはとユーノは思った。
《…そういえば、フィアちゃんもシホちゃんの事が好きなんだよね?》
《うん…なんていうか、一生ついていきます的な事を前に言っていたような…》
それを思い出したのかユーノはがっくりと肩を落としているように見えたのもなのはの気のせいではないだろう。
それで二人はそれを確認するためにすずかだけ呼んでひそひそと会話をしだした。
「…ねぇ、すずか。率直に聞くけどもしかしてだけどシホの事好きになっちゃったとかじゃないわよね?」
「えー? うーん、そうだね。うん、好きなのかも…」
「え? え? でも、シホちゃんは私達と同じ女の子だよ!?」
「そうなんだけど…シホちゃんが男性のま…コホンッ! 男性だったら本気で好きになってたかも?」
「そ、それじゃ別に本気で好きってわけじゃないのね?」
「うん。……………今のところは。」
すずかは付け足すようにそう言って、少し頬を赤らめて眩しい笑顔を浮かべた。
そしてなのはとアリサの二人は思った。
『すずか(ちゃん)がなにかに目覚めちゃった!?』
…と。
それで二人はその後絶句をしていたのは言うまでも無い。ついでにユーノも。
と、そこにくだんの人物であるシホがやってきた。
「みんなどうしたの? って、え? なに??」
そこで今度二人は有無を言わさずシホを連れ去っていった。
いきなりだったのでシホも対処できなかったのか困惑しているが悪意は感じられないのでされるがままに連行された。
そしてすずかとそれとなく似たような事を聞いてみたが、やはりそこはシホ…、
「え? 別にすずかは可愛いと思うけど、やっぱり…色々とね。それに…」
そこでシホは言葉を切った。
なのはとアリサはどうしたのかと思ったが、シホはすぐに、
「それに私は誰の想いにも応える事は、きっとできないから…」
もとが男だという事実、こんな中途半端な存在が誰を愛せようか?
そう言ってシホは少し淋しそうに微笑した。
二人…もといユーノとフィアットを入れて四人はシホの底知れない気持ちを理解することはできなかった事が少し悔しかった。
だが、これ以上踏み込んでもいい試しがないと判断して、すずかを再度呼んで違う話をアリサが持ち出した。
「あ、そうだ! 話は変わるけど今度ウチで別荘にいくんだけどみんなを招待するわ!」
「いいの?」
「あったりまえじゃない! 日にちは後日
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