第七十九話 天狗
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本の整理が終わった闇慈は今度は咲夜から人里へ食材の買出しを頼まれた。闇慈は黒執事服のまま人里に降りて、頼まれた買出しを開始したが疑問に思ったことがあった。
人里たちは昔を思わせるような服装で洋服を着た人が全く居なかった。そして市場も江戸時代を思わせるような市場だった。そして周りの人間は闇慈の服装に目が行っていた。
(幻想郷は文明がそんなに栄えていないのかな?いや・・・でも紅魔館の住人達は洋服を着ていたし・・・どうなっているんだ?)
闇慈が疑問に思いながらも買出しを進めて行き、一通り終わると紅魔館に戻ろうとしたが・・・
「そこのお兄さーーん!!」
「ん?」
闇慈を呼び止める声が聞こえ、立ち止まり、声のした方を向くと屋根の上に洋服を着た右手にデジタルカメラを持った黒髪の女子が立っていた。そしてその格好は・・・
(あの娘の格好・・・何か『天狗』を思わせるような服装だな。て言うか・・・スカートの中の見えてるよ)
闇慈がやれやれと言わんばかりの表情を浮べているとその女子が闇慈の前に降り立った。
「貴方はもしかして紅魔館の執事、黒神闇慈さんですか?」
「え、ええ。と言うより修行の一環として一週間お世話になるだけですが・・・それよりも貴女は?」
「あやややや!!これは失礼しました。私は清く正しい、幻想郷の伝統ブン屋の【射命丸文】と言います」
「ブン屋って確か、新聞記者みたいなものでしたよね?と言うより、もう僕の名前を知っているんですね・・・流石ブン屋。それで僕に何か御用ですか?」
闇慈が文に問いかけると勿論と思わせるかのようにメモ帳とペンを持ち出した。
「ふっふっふっ・・・新聞記者がやることは一つですよ、アンジさん。紅魔館に来た珍しい男性執事の事・・・きっちり取材させて貰いますよ?まずは・・・」
「文様〜〜。ま、待ってくださ〜〜い!!」
文が闇慈に取材を開始しようとすると犬耳と尻尾のようなもの生やした、文と同じような服装の女子が走ってきた。
「相変わらず、椛は遅いですね」
「あ、文様が早すぎるんです!!文様は幻想郷一の俊足の天狗じゃないですか!!哨戒の私が本気で追いつけるわけないじゃないですか!!」
「文・・・さんでしたね?その人は?と言うより・・・白狼?」
闇慈が犬耳を生やした女子を『白狼』と言うと文はおおっと感嘆し、紹介を始める。
「凄いですね、アンジさん。初見の人は椛を『バカ犬』と間違えてしまうのに、白狼ってよく分かりましたね?彼女は【犬走椛】。私の・・・」
文の説明に椛が割って入る。
「ちょっと待ってください!!バカ犬!?私はバカ犬じゃないですよ!?」
「じゃあ何
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