第三次篇最終部第一幕 取り戻された絆
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「そんな、兄さん!?」
ロゼが気付いた時はもう遅かった。ビームを放ってしまっていた。
そしてマーグはそれに撃たれ。大きく吹き飛ばされてしまった。
「司令!」
「兄さん!」
ロゼとタケルはそれぞれ割れた鏡の様な顔になってしまった。そうしてそのうえで。天高く舞うマーグの身体を見るのだった。
「わ、私が司令を・・・・・・」
「兄さん、そんな・・・・・・」
「嘘、こんなことが」
ロゼはゼーロンのコクピットの中で顔を強張らせ震えていた。
「こんなことが・・・・・・」
「兄さん、大丈夫か!」
ロゼは呆然としたまま姿を消してしまった。そしてタケルは兄に駆け寄る。起こってはならない惨事が起こってしまったのであった。
戦いは終わった。しかしであった。
「そうか、マーグは」
「ええ」
「重症で」
「助かる可能性は?」
「正直なところ危ないわね」
リツコが浮かない顔で一同に述べる。
「あれはね」
「そうですか。危ないですか」
「そんなに」
「全力は尽くすわ」
それは絶対だというのだった。
「期待して待っていて」
「期待ですか」
「何があっても死なせないから」
彼女もまたその顔に強いものを見せていた。
「タケル君の為にもね」
「何時になく真剣ね」
その彼女にミサトが言ってきた。
「何か思うところがあるのね」
「ずっとあそこまで熱いものを見せられたらね」
親友にこう返すリツコだった。
「誰でも応えたくなるわよ」
「そう。だからなの」
「その通りですね」
メイシスもリツコのその言葉に頷いてきた。
「私も赤木博士と同じ立場だったら間違いなくそう言っていました」
「有り難う」
「あんた達も似てるからね」
ミサトはこうリツコとメイシスに告げた、
「それもかなりね」
「否定はしないわ、気が合うのは確かだから」
「何かずっと昔から一緒にいたような気持ちになります」
お互いを見ながらの言葉だった。
「だからね」
「その言葉、喜んで受けさせてもらいます」
「わかったわ。それでだけれど」
「私も協力させてもらいます」
ミサトの横にシュウが出て来た。そのうえで言ってきたのである。
「彼の救命に」
「貴方もなの」
「少なくとも死なせてはなりません」
こう言うのである。
「何があろうともです」
「手前は感化されたってわけじゃねえな」
マサキはそのシュウを見て述べてきた。
「考えがあるな」
「あの方はまだ死んではなりません」
それが理由と言わんばかりの態度であった。
「ですから」
「それでか」
「そう思って下さるならそれで」
いいとさえいうのだった。
「それでは私は」
「私も行きます」
ウェンディも向かうのだった。
「医学の心得もありますし」
「さて、これでどうなるか
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