第百八十三話 小なる器
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だね」
アレルヤも話に加わってきた。
「いよいよ。最後の相手だね」
「七個艦隊が全て揃ってるのですね」
「はい、そうです」
紅龍が留美の言葉に答える。
「銀河辺境方面軍全てがです」
「そうですか。それはかなり激しい戦いになりますね」
「ああ、それは間違いない」
リュウセイが出て来て言う。
「バルマー戦役じゃ第七艦隊一個で大騒ぎになった」
「そしてだ。あんた達が来る前にだが」
ライも言う。
「第一艦隊と火星で決戦になった」
「その時も凄かったのよ」
アヤも過去を思い出して暗い顔になっていた。
「それが七個艦隊だから」
「かなり激しい戦いになるのはな」
「覚悟してくれ」
「それは承知のこと」
不動はそれは当然だという。
「だが」
「だが?」
「一体」
「勝つ」
彼が今言う言葉はこれだけだった。
「勝つ。何があろうともだ」
「負けることは許されないってことか」
「その通りだ」
リュウセイに対しても言うのであった。
「それはその通りだな」
「はっきりと言ってしまえば」
ライが彼のその言葉に応える。
「その通りです」
「ならば答えは出ている。すぐに地球に戻るとしよう」
「はい、そうしなければいけません」
今度はルリが出て来た。
そうしてであった。一同に対して言ってきたのである。
「補給と整備を受けてすぐにです」
「というと」
「まさか」
「はい、バルマー軍が動きました」
こう言うのであった。
「ソロモンに向かって来ています」
「もうか」
「来たっていうのね」
「ボゾンジャンプでソロモンにまで戻ります」
ルリはさらに言った。
「そしてそこで」
「ソロモンか。縁だな」
スレッガーはソロモンと聞いて静かに言った。
「またあそこか」
「そうですね。ガトーはもういない」
コウも言う。
「けれどあの場所でまた」
「七個艦隊全てが動きました」
ルリの言葉はさらに続く。
「ですから」
「七個艦隊が全て」
「それじゃあ」
「はい、総力戦です」
ルリの言葉は簡潔だが事実そのものを語っていた。
「バルマー帝国銀河辺境方面軍とです」
「そして最後の戦い」
「いよいよ」
「補給と整備が整い次第」
アヤも言ってきた。
「すぐに戻りましょう」
「はい、ボゾンジャンプの用意はもうできています」
ユリカも真剣な面持ちである。
「ですからすぐにでも」
「ソロモンに」
「そしてバルマーと」
「タケルさん」
ルリは今度はタケルに声をかけてきた。
「いいですね」
「バルマーと。そして」
「そうです」
「兄さんと」
「今までのことで」
ルリはその彼にさらに言う。
「貴方の御心は伝わっています」
「それじゃあ」
「はい、まさに最後です」
彼にとって
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