第百七十五話 ルナティック=ドリーム
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。
「今はな」
「そうだ。ロンド=ベルはかなり手強い」
それは何度も戦ってきて痛いまでによくわかっていることだった。
「だからだ。用意しておいた」
「わかった。それではだ」
「やるぞ」
インスペクター軍は守りに入った。ロンド=ベルがそこに攻撃を加える。
まずは先鋒が突入する。ヴィガジはそれを見て指示を出す。
「叩け!」
一言だった。その彼等に攻撃が集中される。
ヤルダバオトもその中にある。だがフォルカはその攻撃を全てかわす。
「甘い!」
こう叫んで、である。
「この程度の攻撃では倒されはしない!」
「フォルカ、いいか」
アルティスが彼に告げてきた。
「ここはだ」
「わかっている。来た敵を倒すだけだ」
「そうだ。出来るだけ惹きつける」
それが作戦であった。
「そうしてだ。いいな」
「わかっている。間も無く仲間達が来る」
その後ろからだった。本隊が来ていた。今フォルカ達は囲まれていた。
だがその包囲するインスペクター軍にだった。ロンド=ベルの本隊が迫っていた。
「よし、今だ!」
「はい!」
ミドリが大文字に応えてきた。
「敵軍に突撃を仕掛ける」
「予定通りですね」
「そうだな。このままガイキングに突撃を仕掛け」
「突破口を開きましょう」
サコンも大文字に言ってきた。
「一気にです」
「よし、それならばだ」
「ただ」
だがここで。サコンはふと言うのだった。
「何かおかしいですね」
「おかしい!?」
ピートがその彼に問うた。
「サコン、何かあるのか?」
「インスペクターの動きが大人しい」
彼はそれを見ていたのである。
「妙にな。そうは思わないか」
「そうだな」
今の彼の言葉に応えたのはリーだった。
「どうも怪しいな」
「今までインスペクターは力技が多かったですけれどね」
ブンタはこんなことを言ってきた。
「それでもですか」
「インスペクターも負けが込んできている」
ピートは彼等の側に立って言った。
「それを考えればだ」
「有り得るな」
「罠もなんですね」
リーとブンタはその言葉に対して問い返した。
「となると一体」
「何をしてくるんでしょうか」
「へっ、そんなの今わかりゃしねえぜ」
「そうだそうだ」
サンシローとヤマガタケはその危惧にはお構いなしだった。
「そんなの今言ってもな」
「それよりも戦いの方が先だろ?」
「それも一理あるな」
サコンは二人の言葉を受けてこう述べたのだった。
「それもな」
「いいんだな、サコン」
ピートは今度は彼に問うた。
「それで」
「ああ、構わない」
サコンは冷静な顔で彼の問いに返した。
「機雷やミサイルなら充分に対処できるしな」
「それはその通りだな」
大文字もそのことは認めて頷く。
「何か
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