第百七十三話 グラドス撤退
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だ、そのことがわかっていたのだ。
「だが。生きていればだ」
「そうだ。何といってもまず生きてからだ」
「そうだな。それはな」
生きて帰ろうと思った。それしかなかった。
「何とか敵中を突破するぞ!」
「よし!」
「何とかな!」
その敵陣を突破しようとする。しかしだった。
「くっ、やはり!」
「強い!」
ロンド=ベルの強さは相変わらずだった。彼等の数をさらに減らしていく。
「このままでは」
「一人残らず」
「そうだ、死ね!」
シンは言われずとも殲滅するつもりだった。実際にその彼等の前に立ち敵を潰していく。
「手前等だけは生かして返すつもりはねえからな!」
「ル=カイン司令は何処だ!?」
「今回の作戦には参加しておられん」
「くっ、何ということだ」
彼等はまさに絶体絶命の危機だった。しかしだ。
ロンド=ベルの後方にだ。グラドスの援軍が来た。
「来た!?」
「援軍だ!」
「助かったぞ!」
「間に合ったか」
アーマス=ゲイルだった。彼が来たのだ。
「よかったな。これでだ」
「はい、同胞をこれで」
「助けられます」
彼等はそのことにまず安心した。そのうえでロンド=ベルに向かう。
「行けっ、友軍を助けるぞ!」
「このままだ!」
「今度は手前等かよ!」
その彼等に対して闘志也が向かう。
「手前等とはまだ付き合いが薄いが許せねえ!」
「そうだな。どうもな」
「好きになれないな」
ジュリイと謙作も同じ考えなのだった。
「だからだ。闘志也!」
「行くぞ!」
「ああ、言われなくてもだ!」
その彼等に突き進むバルディオスだった。彼等もまたグラドス軍を許せなかったのだ。
「おらっ、くたばれ!」
「このままいくんだ!」
「いいな!」
ジュリイも謙作も向かう。そうして戦うのだった。
援軍に来たグラドス軍も成す術もなく倒されていく。セダンに向かっていたグラドス軍はもう一機も残ってはいなかった。
「おのれ、もう一機も残っていないのか!」
「全員倒したというのか!」
「ああ、殺してやった!」
シンが彼等に言い返す。
「手前等の仲間は俺達が一人残らず地獄に叩き落してやったぜ!」
「糞っ、同胞を!」
「よくも!」
「そこまで同胞が大事ならだ」
レイも彼等に対しては険しい。
「貴様等のその蛮行を慎むべきだ」
「何っ!」
「我等が野蛮だというのか!」
「そうだ。そうしていれば俺達は貴様等をここまで憎むこともなかった」
彼もまた明らかにグラドス人を嫌い憎んでいた。
「ここまではだ」
「ふん、下等種族が」
「我等にそう言うのか」
「この誇り高きグラドス軍に対して」
「多くを話す必要は認めない」
そう言うとだった。そのプロヴィデンスレジェンドののドラグーンを一斉に放つ。それでだ
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