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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第百七十二話 忌み嫌われる者達
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「お、おいこのままじゃ」
「ああ、本当に」
「消滅してしまうぞ」
将兵の中に危機感がこれ以上はない程に満ちていた。
「全軍」
「どうすれば」
「うろたえる必要はない」
しかしル=カインはその中でも冷静だった。
「確かに我が軍は危機的な状況にある」
「ですから今」
「どうすれば」
「それならば撤退するだけだ」
素っ気無く言うのであった。
「それだけだ」
「では司令、ここは」
「一体どの様にして」
「残っている艦に告ぐ!」
その指示が強いものになった。
「このまま無人機を出すのだ」
「無人機をですか」
「そうだ、そして彼等を三方に出しだ」
「そのうえで撤退するのですね」
「後に機雷も出す」
それもだというのである。
「わかったな。それでだ」
「はい、わかりました」
「それでは」
こうしてル=カインの指示のまま無人機と機雷を放った。そしてそれを楯にして彼等から見て左手に撤退していき難を逃れたのだった。
「くっ、あいつ等逃げたか!」
「せこい手を使う!」
「ここで殲滅するつもりだったが」
ロンド=ベルだけでなくゲストもインスペクターも今の彼等に歯噛みした。
「おのれ、しかしだ」
「今度会ったその時は」
「倒してやる!」
それでもこの気持ちは変わらなかった。そうしてだ。
ル=カインもまた。旗艦の中で歯噛みしていた。そうして部下達に問うていた。
「戦力はどれだけ残っている」
「はい」
「出撃時の二割程度です」
周りの部下達がこう答えた。
「それ以外はです」
「一機も」
「そうか」
それを聞いて静かに応えるル=カインだった。
「それだけか」
「司令、ですが」
「まだ戦力はあります」
部下達はその彼に対して慰めの言葉をかけた。
「ですから次に」
「また戦いましょう」
「わかっている。しかしだ」
それでも言うル=カインだった。
「あの者達は決して許しはしない」
「ロンド=ベルだけでなく」
「ゲストもインスペクターも」
「我等グラドス人に逆らう者は誰であろうがだ」
彼もまたこうした意味においてゴステロ達と同じ人種であった。
「滅ぼしてくれる」
「では司令。次こそは」
「そうしましょう」
こう話をしながら撤退する彼等だった。そうしてセダンでは。
無人機も機雷も瞬く間に破壊された。そのうえで三つ巴の戦いに入っていた。
「さーーーて、どっちを先に倒そーーーーかね」
「見て、ゼブ」
ここでセティが彼に声をかけた。
「インスペクターだけれど」
「ありゃ、ガルガウにグレイターキン」
その二機に気付いたのである。
「メキちゃんいーーーるのね」
「そうね、彼ね」
セティもそのグレイターキンを再び見て言う。
「来ているわ」
「こりゃどーーーしたものかね
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