第百七十一話 狂人の末路
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第百七十一話 狂人の末路
今度はサイド1であった。
「おいおい、またかよ!」
「グラドスの奴等懲りねえな!」
ロンド=ベルの面々は話を聞いてすぐにセダンを後にしたのだった。
「ったくよ、またコロニーとかを攻撃かよ!」
「いい加減まともな戦い方しやがれ!」
「とにかく急いで下さい」
美穂がその彼等に告げる。
「敵の動きは速いです」
「こちらも全速力で向かいましょう」
サリーも彼等に告げてきた。
「さもないと」
「ああ、わかってるさ」
「それはね」
もうそれは彼等にとっても言うまでもないことだった。すぐに頷く。
「サイド1に」
「今から」
「はい、それでは」
「行きましょう」
こうしてサイド1に向かう彼等だった。そこに辿り着くとまだグラドス軍はいなかった。
「よし、今のうちだな」
「そうね、今のうちに」
「防衛ラインを」
言い合って護りを固める。それが終わった時だった。
「ちっ、もうかよ!」
「もう護りを固めてるのかよ」
「何て奴等だ」
死鬼隊の面々が忌々しげに言う。今回も彼等が指揮にあたっていた。
「それでどうするんだ?」
「ゴステロ、今回は」
「核はないぞ」
「へっ、核なんかなくてもな」
しかし彼の下卑た笑みはそのままだった。
「何とでもできるぜ」
「というとだ」
「何か考えがあるんだな」
「それは何だ?」
「見ろ、これさ」
言いながらグラドス軍の後ろに出してきたものは。
「これをぶつけてやるさ」
「ああ、それか」
「それならな」
「いけるな」
それを見て笑顔になる彼等だった。何とだった。
「何っ、コロニー!?」
「あれは廃棄されたコロニー」
「それをサイド1にぶつける気か」
ロンド=ベルの面々もそれを見てすぐに悟った。
「あれをぶつけられたらだ」
「そうですね」
セイラがスレッガーの言葉に応える。
「一つのコロニーが粉々になるだけじゃない」
「破片が飛び散って他のコロニーまで」
「破壊される」
そのことを察したのだった。
「あんなのをぶつけられたらな」
「何としても食い止めないと」
「それなら決まりですね」
ハヤトも真剣な面持ちで言った。
「あのコロニーを破壊しましょう」
「いや、それも駄目だ」
しかしここでリュウが言った。
「それもだ」
「駄目だっていうんですか」
「この距離で破壊すればコロニーの破片がサイド1を襲う」
彼はそれを認識していた。
「だからだ。破壊はできない」
「じゃあどうすれば」
「今回は」
「止めるしかない」
それだというのだ。
「ここはだ」
「コロニーを止める」
「そんなのどうすれば」
「一体」
「方法はある」
ここで言ったのはグローバルだった。
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