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赤髪の刀使い
経験は大事ですよね
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サチside

私はいつもより早く目が覚めてしまった。
私よりも年下に見えるユウちゃんに戦い方を習うことになったのはまぁいいとして。
ケイタの奴…
でも実際、私の戦い方がなっていないことは自分でもよくわかってる。

昨日は休んだ方がいいと言った後ユウちゃんは友達がいるからって自分のホームに戻って行った。
一緒に寝ようって言おうとする前に戻って行っちゃった。

でも戦いの素人の私から見てもユウちゃんが戦い慣れてるというのは火を見るより明らか。
常に周りに気を張ってるって感じ。
持っていた武器はNPCの店で買える最上級品。
攻略組に匹敵するレベルだからその程度は軽く買えちゃうのだろう。

でもあの武器は只者ではない気もする。
なんというかおかしいほど強化をしているような禍々しい感じがした。

って色々考えてたらのどが渇いてきちゃった。
なんでゲームの中なのにのどが渇くのか分からないけど、何か飲みたい。

私は止まっている宿の一回にある酒場に下りて行った。

―――キンッ

なにか金属が当たる音がする。
誰か戦っているのだろうか。

この音は裏?いってみよう。


*

私が宿の裏に来るとそこではキリトとユウちゃんがいた。
キリトが投擲スキルでどこからか拾ってきた石を大太刀を構えたユウちゃんに向かって投げている。
キリトの投げる石はすべてユウちゃんがソードスキルを使わないただの通常攻撃ですべて叩き落としていっている。
よく見ると石はきれいな断面をして切れていきポリゴンの欠片となって消えて行っているのが分かる。

私はキリトと寝るときがあって偶然キリトのレベルを見てしまったからキリトの本当のレベルを知っている。
キリトのレベルから言って投擲スキルもある程度あげていると思うけど…
ユウちゃんはすべて余裕を持って切り落としている。
まだまだ遅いといった感じで身長の半分以上もある大太刀を両手でたまに片手で扱って石を切っていく。

次は避ける練習に入ったみたいだ。
ユウちゃんが大太刀を鞘に戻してキリトの投げる石を最小限の動きで避けていく。
眼前を石が通っても目を瞑ることなくすべての石の軌道を先読みするように軽々と避けていく。

「もう石がない」

「んーありがとうキリト君。
いい練習になったよ」

「なんか俺自信なくすんだけど…」

「あははー刀を握っている経験が違うの」

「まぁ俺の投擲スキルのスキル値もあがるから文句はないんだが…
なんか悔しい」

なんか悔しい。
急に現れたユウちゃんにキリトを取られたみたい。

「あっサチさんもそこから出てきて―
もう大丈夫だからー」

ユウちゃんに呼ばれた。

私は逃げようとして…
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