迷宮と新たな剣と
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
じゃあ、行くか。シリカ、リズ」
「うん」
「よし」
スフィンクスの部屋の奥には階段があり、それを登りきると、祭壇がありその上に真っ黒な金属素材があった
「これが……」
「スピード系最高級のインゴット……」
そのインゴットは全体に鈍い光沢があり重量感を示している
「じゃあ、帰ろう」
と俺たちは踵を返しその場を後にした
「じゃあ、作るね」
そのインゴットを炉で熱し何度も叩く。規定の回数叩くだけだがその表情は真剣だ。しばらくするとそのインゴットは光を放ち姿を剣へと変えた
刃の色は漆黒。全てを吸い込んでしまいそうなほど深い黒。とても美しい剣だった
リズはその剣を両手で持ち、指を伸ばしてクリックした
「えーと、名前は<<フリーダム・ブレイド>>ね。あたしが初耳ってことは、今のところ情報屋名鑑に載ってない剣だと思うわ……どうぞ試してみて」
「ふむ……」
二三振ってみる
「振りやすくて、ほどよい軽さ……いい剣だな」
自由を名に含む剣だった。この世界に来て両親からの束縛から解放され、自由を手に入れたその自由を象徴しているような気がした
「リンさん」
その時、シリカが話しかけてきた
「リンさんがさっき使っていた剣もこの剣も同じぐらいの性能だと思うんですけど、何で二本もいるんですか?」
「それは俺が<<双剣使い>>だからだよ」
「そ、それって!?」
「ああ、ユニークスキルだよ」
あ、目が点になってる
「キリトと同じね」
ほう、キリトのことも知ってたか
「キ、キリトさんもですか!?」
シリカ……弄るネタをありがとう
「っと」
なんて考えていると視界の端が点滅しているのに気が付いた。どうやらメールが来たようだ
「すまん……ちょっと用事ができた」
なんだか嫌な予感がする
「何かあったんですか?」
硬直から解放されたシリカが聞いてきた
「すまん……一刻の猶予もないんだ」
俺は転移クリスタルを取り出しながら言った
「じゃあ、また……転移<<ラフ・タウン>>!」
と俺は五十五層の主住区に転移した。嫌な予感を肌で感じながら
ちなみにさっきのメールはアスナからで「キリト君が隊の訓練で五十五層に行くみたいなの。チームメンバーにクラディールがいるの。私は副隊長だから行けないし……何か嫌な予感がするから急いで来てくれないかな」
と書いてあった
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ