第十九話 口裂け女その一
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在だ。
「二葉亭四迷も知ってるし」
「夏目漱石より前ですよ」
聖花は彼女の基準の古い小説家から見て言った。
「その頃の文章って殆ど文語ですよね」
「あれで一応かなり砕けたけれどね」
二葉の文章でかなり口語になってきている。森鴎外や芥川龍之介も口語、候文での作品を残してはいる。
「それでも。当時の文章も知ってるから」
「本当に古い人なんですね」
「今時文語の文章書けてすらすら読める人は少ないわよ」
既に昔の存在だからだ。戦前はまだいたが。
「それこそ正しき日本語を伝ふる会とかいう組織でもないとね」
「何か名前聞いただけで口煩そうな団体ね」
愛実はその名前を聞いただけでこう察した。
「あまりよさげじゃないけれど」
「とりあえずあの博士が幾つかわからないっていうのは確かよ」
「そうよね。本当に幾つなのかしら」
愛実はこのことについて首を捻った。何度考えてもわからないことだった。
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