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故郷は青き星
第二十二話
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い素直と言うか全然刺々しくなくて……だから、俺は本当に何もしてないんだ』
 まるで浮気がばれた夫のように、必死に弁解する柴田。
『……変だね』
 納得した様子も無く当てが外れたと言わんばかりの尾津だった。



 その頃、エルシャンは連盟からの度重なる計画の繰り上げ命令に激怒していた。
「えっ計画を繰り上げろって? また? 馬鹿じゃないの? 上の連中は何考えてるの? 良いよ良いよやっちゃうよ。でも知らんからね。何か問題が起きても知らんからね」
 そう吐き捨てるとシートを倒して、背もたれの上にひっくり返り足をバタバタとさせる。余程ストレスがたまっているようだった。
「お疲れ様です司令官」
「マザーブレイン。連盟代表部からの計画変更指示に対して俺は反対の意見を表明していた事を公式記録に残して置くように」
「はい司令官。今まで通りに全て公式記録として保存しており、司令官の命令があれば、複数のルートで連盟議会議員の50%以上に初期計画と度重なる代表部の横槍による計画の変更。そしてその影響に関してのレポートが届くように準備は整えてあります」
「そうか、そうか……」
 この一年近く政治の荒波に揉まれて成長したエルシャンはマザーブレインの言葉に不敵な笑みを浮かべて頷く。
「司令官。立派に腹黒くなられて」
「ほっとけ!」



 その翌日、柴田を含むごく一部のプレイヤー達へとメールが送られる。差出人はエルシャン。
 メール受信者達は、運営の趣向を凝らしたメールと受け止めてメールを開き、内容に驚きつつも面白事になったと思った。
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